チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2009年1月19日
Dalai Lama Institute for Higher Education/チベット百万農奴解放記念日
昨日午後4時ごろ、現場にアマ・ラ(ジェツン・ペマ女史・法王の妹さん)が長男さん(セー・クショ・ラ、バンガロールにお住まい)を伴い現れた。
現場は俄かに緊張。
来月17日にダライ・ラマ法王が現場視察・(半)開校式に訪れられるので、その準備のために来られたのだ。
法王のご訪問となると当地カルナタカの州知事を初め、インドのえらいさんがすべて揃う。その上、近くにいるチベット人がほとんどすべて集まるので、その数はすぐに数千人規模となる。車も100台は来る。どのようにすべて滞りなく捌くか?簡単ではない。
こんなことに慣れていらっしゃるアマ・ラはテキパキと指示を与えられた。
私も仕事を沢山言いつけられた。
TCVの代表は数年前に降りられたのですが、大ボスは今でもアマ・ラに違いなく、この大学の計画に関しては全くアマ・ラがボスなのです。
アマ・ラは68歳。
数年前二女様が脳障害により亡くなられ、その後ぐっと老けられたように見受けられます。
これまでこの大学は<TCV College>と呼ばれていましたが、これからは新たに<Dalai Lama Institute for Higher Education>と名付けられると報告されました。
これを聞いて私は「それは素晴らしい。だって<TCV College>だと(日本語で)<チベット子供村大学>と言うことになり、何ちゃって子供の大学?ということになる。
必ずダライ・ラマの名を冠すべきだと最初から思ってた」と答えました。
アマ・ラも「私もそう思ってた」とおっしゃいました。
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以下はサーチナより「農奴解放記念日」関連ニュースです。
<チベット人民代表大会がチベット解放記念日を制定 >
2009/01/18(日) 15:52:01 [サーチナ]
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=0118&f=entertainment_0118_001.shtml
チベット自治区第9回人民代表大会は16日、「チベット百万農奴解放記念日」制定に関する審議を始めた。同記念日は中国中央政府がチベット解放を宣言した3月28日に定められる可能性が高い。同法案は19日に採決が行われる。
チベット自治区人民大会常任委員会の〓伯永副秘書長は、「今年はチベット民主改革50周年にあたる。この50年来、チベットでは政治、経済、文化等各分野において天地を覆すほどの変化が起こった。人民は『憲法』、『民族区域自治法』が賦与する各権利を十分に行使できるようになり、昔日の農奴から社会主義新チベットの主人公となった。しかし、長きに渡ってダライ集団は国際社会が言うところの『チベット問題』において、民族区域自治制度を攻撃し、分裂破壊活動を画策するなど、あらゆる手段を講じてチベットの進歩発展を阻害しようとしてきた。これは、チベットが一貫して発展してきたという客観的事実に反するばかりでなく、多くのチベット人民の意志にも合致していない」と同記念日の設立意義を強調した。(〓はマダレに龍)。
一方、欧州議会チベット問題グループのトーマス・マン主席は同記念日の制定に関して、「これはチベット人に対する歴史上前例のない侮辱だ」と語り、「中国政府は長年、チベット亡命政府およびダライ・ラマの支持者を『ダライ集団』と呼び、邪悪な専制統治集団と描写することで、チベット民族を騙し、自分たちに服従させようとしてきた」との認識を示した。
記念日が制定される可能性が高い3月はチベットにとって非常に敏感な時期にあたる。トーマス・マン主席は、「同記念日が実施されれば、チベットに住むチベット族であろうと亡命チベット人であろうと、何らかの抗議行動に出るはずだ。暴動に発展するようなことがあれば、中国政府は武力によって鎮圧にあたるはずだ。そのとき、国際社会は中国政府に対して必ず強烈な抗議をしなければならない」と語った。(編集担当:古川則仁)
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)