チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2013年8月7日
ネット本「太陽を取り戻すために チベットの焼身抗議」上梓
未熟ながら、チベットの焼身抗議をまとめたネット本を一冊書きました。
「太陽を取り戻すために」 チベットの焼身抗議
To regain the missing sun
Self-immolation protests by Tibetans
アクセスURLアドレスは>>>
https://docs.google.com/file/d/0B6cmrkvyxC23QmhCRTZyeWRrNm8/edit
チベット人にとって「太陽」とはもちろん「ダライ・ラマ法王」のことです。
前半でチベットの焼身の背景を概観し、後半で焼身者124人の記録を関連記事と共に列記し、最後に焼身の分析、焼身への反応をまとめてあります。
焼身抗議に関する情報はほぼすべて内地から命がけで伝えられた情報です。これを日本語で残すことができたことに対し少しは意義があったと感じています。
幾つかの記事や記録はすでに当ブログで発表したものです。これはもう読んだなというところがあれば、どうぞ飛ばして下さっても結構です。
残念ながら、昨日ネパールのカトマンドゥで、さらにもう1人のチベット人が焼身抗議を行い、死亡されています。彼を入れれば2009年以来の焼身者の数は125人となるのですが、この本には彼の記録は含まれていません。
将来、チベットの状況が少しでも改善され、もう二度とこのような悲しい抗議を行わなくてもよくなることを祈ります。
素晴らしい絵を快く提供して下さった画家の井早智代様と、レイアウトをボランティアで引き受けて頂き、短期間に素晴らしい本に仕上げて下さった@10Qwaka様に深く感謝致します。
全部で342ページと相当長いものになってしまったのですが、フリーですし、焼身者たちの死を無駄にせず、チベット問題を広めるという意味で、できるだけ多くの人に広めて頂きたいと思います。
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)