チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2013年2月17日
<速報>今日、サンチュ市内で新たな焼身抗議 4児の父 内地104人目
今日、2月17日、現地時間午後6時頃、アムド、サンチュ(甘粛省甘南チベット族自治州夏河)の街中で1人のチベット人男性が中国政府のチベット弾圧に抗議するために焼身を行った。
先ほど、焼身者の名前と年齢、出身地が判明した。名前はナムラ・ツェリン(གནམ་ལྷ་ཚེ་རིང་)、49歳。ラプラン・サンチュ県ゲンギャ郷リゴン村 (བླ་བྲང་བསང་ཆུ་རྫོང་རྒན་གྱ་ཞང་རི་སྔོན་སྡེ་བ་)の出身。彼には4人の子供がいて、その内の1人は僧侶という。
部隊が駆けつけ彼を運び去ったので、現在彼の生死は不明である。しかし、目撃者は「大きな炎に包まれていたので、彼が生きる可能性は少ないと思われる」と話たという。
その他の詳細はまだ伝わっていないが、写真には道の真ん中で大きな炎に包まれながら、正座の姿勢を保っているナムラ・ツェリンが写っている。
本土焼身者104人目。
追記:ロンドンベースのFree Tibetによれば、当局が彼の死亡を確認したという。
彼は回りのチベット人からはホバ(ཧྭོ་བྷ་)と呼ばれていた。父の名はサムドゥプ、母の名はスコ、妻の名はツォロ。長男が僧侶。
焼身中のビデオも伝わった>http://www.facebook.com/photo.php?v=416040411813176&set=vb.100002216620002&type=2&theater
参照:17日付けTibet Timesチベット語版http://www.tibettimes.net/news.php?showfooter=1&id=7337
17日付けphayul http://www.phayul.com/news/article.aspx?id=33045&article=Breaking%3a+Another+self-immolation+rocks+Tibet%2c+Toll+reaches+102
17日付けRFA英語版http://www.rfa.org/english/news/tibet/burning-02172013112417.html
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)