チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2012年8月7日
連日の焼身 今日再びアムド、ツォェの仏塔前で女性が焼身、その場で死亡
ツォェ僧院。仏塔が2基見えるが焼身の現場は左端の仏塔前と思われる。
Tibet Timesその他によれば、今日、現地時間午後2時半頃、アムド、ケンロ(ཨ་མདོ་ཀན་ལྷོ་ 甘粛省甘南チベット族自治州)の州都ツォェ(གཙོས་ 合作市)で1人のチベット人女性が焼身抗議を行い、その場で死亡した。
焼身後の写真もすでに伝わっているがここに掲載すると、ブログ管理会社から警告を受ける恐れがあるので、写真をご覧になりたい人は以下へ<閲覧注意>>http://www.tibettimes.net/news.php?showfooter=1&id=6410
両手を合わせた姿で亡くなられている。
彼女の名前はドルカル・キ(སྒྲོལ་དཀར་སྐྱིད་ドルカル・ツォとの情報もある)、26歳前後。父の名はドゥギェル・カル、母の名はサンゲ・ツォ。焼身の場所は街を見下ろすツォェ僧院内の仏塔の前。仏塔を右繞していた人々が直ぐに火を消したというが、火勢が強かったのか、彼女はその場で死亡した。
目撃者の話「彼女は焼身しながら大きな声を上げた。『ダライ・ラマ法王はチベットにお帰りになるべきだ!チベット人に自由を!』と」。
遺体は現在ツォェ僧院に収容されているという。
彼女の略歴等詳しい事はまだ分かっていない。
チベット内焼身者48人目。外地を合わせ51人目。死亡確認38人目。女性焼身者9人目。
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)