チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2012年4月20日
<続報>ザムタンで焼身の2人は死亡
19日の夜、ダラムサラでは、ザムタンで焼身抗議を行い死亡した2人の同胞を悼むためのキャンドル・ライト・ヴィジルが行われた。
午後2時過ぎにザムタンで焼身抗議を行ったチュパック・キャプとソナムは僧院に担ぎ込まれた後、しばらくして死亡したと言う。
ヴィジルの後に行われた集会の場で現地と連絡を取ったザムタン出身のチベット人が報告した。
「最初焼身した時間は午後1時と伝えられたが、後に正確には現地時間午後2時20分頃という。
場所はザムタン僧院近くのマーケットの中。焼身を目撃したチベット人たちはすぐに回りを囲み、武装警官たちが割り込み、2人を連れ去るのを阻止した。2人とも同じ場所で同時に焼身したという。
すぐに、僧院に担ぎ込まれたが、まもなくして2人とも死亡した。僧院内で今、追悼法要が行われているという。
ザムタンには大勢の武装警官と軍隊が動員され、僧院は完全に包囲されている。
当局は夜までに火葬せよと命令した。夜中12時前に火葬されるかもしてない。
チュパック・キャプとソナムは従兄弟同士だった」
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)