チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2011年9月7日
2人のチベット人に政治犯として懲役刑
今日9月7日、亡命側に伝えられた、政治犯として懲役刑を言い渡されたチベット人2人のケースを以下報告する。
7日付けTCHRDリリースhttp://p.tl/JYjZその他によれば、今年7月10日にカンゼで仲間2人と平和的抗議デモを行った(参照:過去ブログhttp://p.tl/rM4L)サンペル・ドゥンドゥップ(བསམ་འཕེལ་དོན་གྲུབ་23)にカンゼの裁判所は8月20日頃、3年の懲役刑を言い渡した。彼は現在四川省ロエンの刑務所に収監されているという。
3人の若者はチラシを配りながら「チベットに自由を!ダライ・ラマ法王に長寿を!ダライ・ラマ法王と全てのチベット人が早く再会できますように!」等のスローガンを叫んだ。そぐに駆けつけた警官たちに取り囲まれ、激しい暴行を受け拘束された。
他の2人ロブサン・プンツォ(17)とロブサン・ルンドゥップはその日の内に解放されたが、サンペルはデモの首謀者としてそのまま拘束され、その後3年の刑を受けた。
7日付けTibet Netチベット語版http://p.tl/q-Yaその他によれば、ンガバで今年3月16日、僧プンツォが焼身自殺した後に起こった大規模な市民デモに参加したとして、3月20日に拘束されていたペンジョル(དཔལ་འབྱོར་38)に、3年の刑が言い渡されたということが最近判明した。彼は今、西宁のメンヤン刑務所に収監されている。
その他、多くのキルティ僧院僧侶等が3月16日以降拘束され、現在も行方不明のままであるという。
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)