チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2011年8月27日
抗議の焼身自殺をそそのかしたとして、キルティ僧院僧侶3人を殺人罪で起訴
26日付新華社電によると、アムド、ンガバ、(追記:マルカム)の裁判所は29、30日に行われる公判によりキルティ僧院の僧侶3人を殺人罪で起訴するという。
3人は今年3月16日に焼身自殺した僧プンツォཕུན་ཚོགས་の仲間の僧侶たちである。
新華社によれば、僧ツェリン・テンジンཚེ་རིང་བསྟན་འཛིན་と僧テンチュンབསྟན་ཆུང་の2人は「仲間の僧侶の焼身自殺を計画し、そそのかし、ほう助した罪」、僧ドゥンドゥップདོན་གྲུབ་は「火傷を負った僧プンツォを運び、隠し、緊急治療を妨害したことにより16歳(実際には21歳)の僧侶を死に至らしめた罪」により裁かれるという。
「僧プンツォは3月16日に焼身自殺を計った後11時間隠されていた。そして次の朝病院に運び込まれたが、手遅れで死亡した」と説明される。
————————————-
参照:26日付けロイター http://p.tl/qBSQ
26日付共同>産経 http://p.tl/T7f_
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)