チベットNOW@ルンタ

ダラムサラ通信 by 中原一博

2014年10月8日

成功した商人がカンゼで1人デモ 3児の父

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image1人デモを行うパッサン・ワンチュク。

1人で焼身抗議を行うチベット人が最も多いのはアムドのンガバだが、1人でデモをやるチベット人がもっとも多い場所はカムのカンゼと思われる。1人でデモをやる、それが続くというのは世界でも珍しいのではないかとも思う。チベットでデモをやるには相当の覚悟、時に死ぬ覚悟がいる。今回の特徴は、成功し金に困らぬチベット人商人が中国政府に抗議するデモをしたということだ。

10月4日、現地時間午前10時半頃、カム、カンゼ(四川省カンゼ・チベット族自治州カンゼ県カンゼ)の中心街で、地元の商人パッサン・ワンチュク(པ་སངས་དབང་ཕྱུག 37)が訴えを書いた白い大きな布を掲げながら、その内容を叫び続けたという。10分ほどして、警官隊が駆けつけ、彼は取り押さえられ、連行された。

布には以下4項目の訴えが書かれていた。
1、チベットには人権が必要だ。
2、チベットには自由が必要だ。
3、チベットには宗教の自由が必要だ。
4、ダライ・ラマ法王をチベットにお呼びすべきだ。

basang-wangchukパッサン・ワンチュクはカンゼでは成功した商人として有名であるという。また、地元の人の話によれば、彼は「普段から貧しい人たちをできるだけ助けていた。それぐらいだからお金には困っていなかったが、普段からチベット人たちに自由がないという苦しみについて語ることが多く、チベット人のためには恐れなく本当のことを口にする人だった」という。

彼には妻と3人の子供がいる。上2人が女の子で、下の男の子は5歳という。

彼の妹であるプワンは2008年の抗議デモに参加し、2年半の刑を受けた。彼女はその時の拷問の後遺症により身体障害者となっている。

参照:10月5日付けRFAチベット語版
10月7日付けRFA英語版
10月7日付けTibet Timesチベット語版
10月5日付けTibet Expressチベット語版

筆者プロフィール

中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro

1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)

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