チベットNOW@ルンタ

ダラムサラ通信 by 中原一博

2014年3月26日

ソク県でさらに6人の僧侶拘束 中国国旗を燃やし、管理事務所のドアに「チベット独立」と

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image連行された僧侶の1人、読経師ツァンヤン・ギャンツォ。

チベット自治区内ディル県の北にあるソク県ではこのところ僧侶や一般人の拘束が相次いでいる。この数ヶ月間だけで20人近いチベット人が拘束されている。

チベット蜂起記念日である3月10日、ソク県のある橋のたもとにある巨石に「チベット独立」と赤字で書かれていた事件に関連し、13日にティド郷ティルダ僧院の若い僧2人が拘束されたが、その4日後、さらに同僧院僧侶4人が連行されたという。

17日の真夜中、ティルダ僧院の読経師である僧ツァンヤン・ギャンツォ、僧ツェワン、僧アツェ、僧ギェルツェンが僧房の僧院から警官により連行され、その後行方不明となった。

連行の理由は明らかにされていないが、先の巨石に「チベット文字」事件と関わりがあると思われている。

当局は地域の電話通信やネットを遮断し、至る所にチェックポストを設け厳しい警戒を続けているという。

中国国旗を燃やし、管理事務所のドアに「チベット独立」と

また、今月、同じくソク県にあるツェンデン僧院の僧侶2人が連行されている。14日、ツェンデン僧院内に掲げてあった中国国旗を下し、燃やし、また僧院内にある管理事務所のドアに「チベット独立」との文字を描いたとして、ソク県ヤクラ郷ヤンゲ村出身の僧ゲンドゥン・ダクパ(20)が逮捕された。

16日には、同じくツェンデン僧院僧侶チュイン・ケルデン(20)が連行された。彼は携帯を通じ中国政府を非難するメッセージを友人や僧院の指導者たちに送っていたとされる。

この2人の僧侶の行方も不明のままという。

ソク県では至る所で、チベット人の携帯に怪しい写真やメッセージが入っていないかを警官がチェックしているという。「疑われただけでも、その場で暴力を受けたり、連行されたりする」と現地のチベット人が報告する。

参照:3月24日付けTibet Timesチベット語版
3月24日付けRFAチベット語版

筆者プロフィール

中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro

1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)

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