チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2014年3月16日
<速報>今日 2人焼身か? ンガバとツェコ
焼身したケチョク・パルデン(ペルデン)。彼は遺書を残していた。
ンガバの焼身。僧侶と思われる人が炎に包まれながら走っている。後ろにはその姿に手を合わせるチベット人の姿が映っている。
Tibet Timesによれば、今日午前11時半頃、アムド、ンガバで一人の僧侶が焼身した。北京のウーセルさんによれば、この他ツェコ県でも僧侶が一人焼身したというが、こちらは現時点では確認されていない。ンガバの方は写真が伝わり、名前も分かっている。
ンガバのキルティ僧院近くの路上で、午前11時半頃キルティ僧院僧侶ケチョク・パルデン(ペルデン)(མཁས་མཆོག་དཔལ་ལྡན།)が抗議の焼身を行った。
部隊が駆けつけ、消火器で火を消し、病院に向かったという。その他の情報は未だ伝わっていない。
この他、北京のウーセルさんはFB上で、ツェコ県でも午前7時頃一人の僧侶が僧院内で焼身したと伝えられているが今のところ、他のソースでこの焼身を確認したところはない。
直前の焼身は2月13日、同じくンガバで25歳の元僧侶ロプサン・ドルジェが行っている。その前2月5日にはツェコ県で2児の父、29歳のパクモ・サムドゥプが焼身している。
同じくンガバの焼身。駆けつけた部隊が消火器を使い焼身者の火を消している。
今日、3月16日はンガバにとって特別の日である。2008年3月16日、この日、デモ参加者に向かって部隊が無差別発砲を行い20人以上が死亡している。2011年のこの日にはキルティ僧院僧侶プンツォが焼身した。今日の一人を加え、この日ンガバで焼身したチベット人は4人となった。
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)