チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2013年10月16日
アムド、チェンツァでも五星红旗掲揚を強要 ほとんどの住民は従わず
チベット自治区ディル県では最近、当局の五星紅旗掲揚強要に反対した住民に部隊が発砲し、4人が死亡、大勢が負傷するという事件が起っている。そして、今度はアムド、ツェンツァでも同様に当局が、五星紅旗を家の屋上や戸口に掲げることを強要した。
10月13日、青海省黄南チベット族自治州チェンツァ県ツォドゥク郷ツォゲン村(མཚོ་སྔོན་ཞིང་ཆེན་རྨ་ལྷོ་ཁུལ་གཅན་ཚ་རྫོང་མཚོ་དྲུག་ཞང་མཚོ་རྒན་སྡེ་བ། 黄南州尖扎县措周乡措干口村)で、地元の役人が、村を訪問する政府高官を歓迎するために、家々の屋上や戸口に五星紅旗を掲げよという命令をだした。しかし、村の全戸数300の内、これに従ったのはわずか15戸であったという。
RFAに対し地元のチベット人の1人は「少ないが命令に従った者がいたようだ。本当に恥ずかしいことだ。私は中国の国旗など命に掛けても絶対掲げるつもりはない」と話す。
参照:10月14日付けRFA中国語版
15日付けRFA英語版
15日付けVOT中国語版
16日付けTibet Timesチベット語版
16日付けphayul
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)