チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2013年7月21日
焼身者の遺体を家族の下へ届けようとし10年の刑
2012年12月3日、ゴロ州ペマ県で焼身、死亡した僧ロプサン・ゲンドゥン。
昨年12月3日、ゴロ州ペマ県ペマの中心地にある八葉蓮華のモニュメントの傍でペナク僧院僧侶ロプサン・ゲンドゥン(29)が焼身抗議を行い、その場で死亡した。(詳しくはhttp://blog.livedoor.jp/rftibet/archives/51771640.html 及び http://blog.livedoor.jp/rftibet/archives/2012-12.html?p=3)
すぐに部隊が集まり、遺体を運び去ろうとしたが、この時回りにいた大勢のチベット人も集まり、「遺体は家族の下に届けられるべきだ」と主張し、部隊が運び去るのを阻止。遺体はペナク僧院に運び込まれた。その後、警察はこの時、遺体を運んだチベット人数人を拘束した。
最近、西寧の裁判所はこの時、部隊と対峙し「遺体は家族の下に届けられるべきだ」と主張したチベット人の内3人に刑を言い渡した。
ペマ県ヤルタン郷のドプトゥク(རྡོབ་ཕྲུག་)、51歳に10年の刑。
ペマ県のウゲン・ドルジェ、40歳に1年9ヶ月の刑。
ペマ県ドゴンマ郷のチュキャプに1年6ヶ月の刑。
参照:7月19日付けTibet Net 英語版http://tibet.net/2013/07/19/china-sentences-one-tibetan-to-10-years-in-prison/
7月19日付けRFAチベット語版http://www.rfa.org/tibetan/sargyur/china-sentenced-10-year-imprisonment-for-tibetan-linked-with-selfimmolation-07192013184014.html
7月19日付けTibet Timesチベット語版http://www.tibettimes.net/news.php?showfooter=1&id=7921
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)