チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2013年2月15日
<速報>独立100周年記念日に本土でも焼身 3児の父
チベット歴正月3日、チベット独立宣言100周年記念日に当たる2月13日、アムド、サンチュ(甘粛省甘南チベット族自治州夏河県)、アムチョク郷(又はツゥ市ルシュ地区)で3児の父であるドゥクパ・カル(འབྲུག་པ་མཁར་)、26歳が中国政府への抗議の印に焼身し、その場で死亡した。
ドゥクパ・カルは下アムチョク郷ルションキナン村の出身。父の名はタムディン・ツェリン、母の名はタムディン・ツォ。妻との間に6歳、4歳、1歳になる子供3人がいたという。
詳細はまだ伝わっていない。
甘南チベット族自治州では、当局による焼身者の家族、友人等の拘束が続き、1月31日には焼身者の遺体を家族の下に届けたチベット人たち6人に3年から12年の刑が言い渡されている。しかし、このような当局の理不尽な対応により焼身が止まるということはないようだ。2月に入り本土で2人、ネパールで1人が焼身している。
本土焼身者103人目。
参照:14日付けRFA英語版http://www.rfa.org/english/news/tibet/burning-02142013110206.html
同チベット語版http://www.rfa.org/tibetan/sargyur/selfimmolation-02142013152257.html
14日付けTibet Timesチベット語版http://www.tibettimes.net/news.php?showfooter=1&id=7320
15日付けphayul http://www.phayul.com/news/article.aspx?id=33038&article=Breaking%3a+Tibet+continues+to+burn%2c+Father+of+three+passes+away
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)