チベットNOW＠ルンタ

2013年2月3日

学生と僧侶を裁く裁判が抗議により解散

裁判所の外に集まる地元チベット人たち。

２月１日、アムド、ツォロ（青海省海南チベット族自治州）の裁判所でチベット人１０人の裁判が行われようとしたが、集まったチベット人たちの抗議により裁判が解散された。

今回、裁判に掛けられようとしていたのは昨年１１月２６日にチャプチャで「民族平等、民族自由、言語平等、政権交代」を訴える１０００人規模の平和的抗議デモ（詳しくは：http://blog.livedoor.jp/rftibet/archives/51770778.html）を行い、拘束されている地元衛生学校の生徒８人と、このデモの様子を海外に伝えたとされ拘束されているキャムル僧院の２人の僧侶である。この２人の高僧に関しては、「国境なき記者団」も解放を要求する声明を出している。（詳しくは：http://blog.livedoor.jp/rftibet/archives/51775703.html下の方）

この日、裁判が行われるという情報を得た、学生たちの家族や親戚、学生たちの出身地であるセルチェン県、ティカ県、マンラ県、バー県、ダクカル県の人々が大勢裁判所に集まった。裁判所の中には大勢の武装警官隊が動員され、また裁判所の外にも大勢の警官が動員されていた。

裁判の準備が始まった時、裁判所の中にいた人々が一斉に声を上げ「学生や僧侶たちは悪いことを何もしていない。もしも、彼らに刑を与えたら、５県のチベット人は抗議デモ続けるぞ」と叫んだ。そして、裁判官、警察と地元のチベット人たちの間に口論が始まり、騒ぎが起った。結局裁判は続行できず、次の日程を発表することもなく、裁判は解散されたという。

裁判に掛けられようとしていた学生と僧侶の名前は明らかにされていないが。昨年１２月５日に警官が以下の８人：ラプテン、ワンドゥ・ツェリン、ジャンパ・ツェリン、チュキョン・キャプ、サンゲ・ドゥンドゥップ、ドラ・ツェリン、ツェリン・タシ、クンサン・ブムにそれぞれ５年の実刑を与えると言った学生たちと思われる。僧侶２人は以下の３人：スンラップ・ギャンツォ、ダサン、イシェ・サンポの内の何れか２人と思われる。

参照：２日付けTibet Times http://www.tibettimes.net/news.php?showfooter=1&id=7272