チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2013年1月18日
<速報>今日、ンガバ州キュンチュ県で新たな焼身 内地100人目!
今日、1月18日、現地時間午後3時15分頃、ンガバ州キュンチュ県ダチェン郷(རྔ་པ་ཁུལ་ཁྱུང་མཆུ་རྫོང་སྦྲ་ཆེན་四川省阿坝藏族羌族自治州红原县瓦切郷)でドゥプチョク(གྲུབ་མཆོག་ ツェリン・プンツォクཚེ་རིང་ཕུན་ཚོགས་と最初報告されていた)と呼ばれる1人のチベット人が中国への抗議の印として焼身し、その場で死亡した。
現在地区の僧侶、一般チベット人が大勢遺族の下に駆けつけ法要を行っている。
追記:遺体は当局に奪われたという。年齢は28歳(21歳という情報も)、結婚し5歳と3歳の2人の娘がいた。妻の名はリクパ。妻は妊娠中と。
焼身の場所はダチェン郷中心部にあるポログランド(バスケットグランドとも)、警察署の前。駆けつけた部隊が遺体をバルカム方面に運んだという。
ドゥプチョクはダチェン郷第2地区ツルマ村の出身、父の名はキョポ、母の名はヤンツォ。
追記2(1月21日):遺体は警察がバルカムに持って行った後、18日の夜、家族に連絡することもなく火葬された。
父親は弔問者に対し「息子はチベットの正義と自由のために亡くなったのだから、何も後悔していない」と語ったという。
今年2人目の焼身。内地焼身者100人目。内死亡確認83人。女性15人。
参照:18日付けTibet Timeshttp://www.tibettimes.net/news.php?showfooter=1&id=7213
18日付けphayulhttp://www.phayul.com/news/article.aspx?id=32873&t=1
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)