チベットNOW＠ルンタ

2013年1月3日

ダライ・ラマ法王への　あこがれの歌

以下に紹介するのは、ゴロの歌手ザムキャプの歌である。この歌はゴロ、ガデにあるタンキャプ僧院（テンニ・ダルギェリン）の戒律師ニマ・ウーセルに捧げられたものである。

ニマ・ウーセルは、２００７年８月１１日にゴロ、ガデで宗教の自由を求めて２０００人が参加して行われた大規模抗議デモの首謀者として逮捕され、２ヶ月間激しい拷問を受けた後、長期間の刑を受けた。

この歌を歌ったザムキャプも２００９年に逮捕されたが、しばらくして巨額の罰金を払って解放されたという。

ニマ・ウーセルは１５年後の２０１２年１１月１５日、病気を理由に一旦釈放され、故郷であるガデに短期間帰ることを許された。しかし直ぐその後、当局の監視の下、西寧の病院に収容された。

ゴロの勇者と呼ばれるニマ・ウーセルが短期間ガデに帰れた時に、ゴロの勇者歌手と呼ばれるこのザムキャップと会うことができたかどうかは不明である。

素朴な旋律と共に、今のチベット人の代表的な心情がストレートに歌われていると思われる。

ダライ・ラマ法王への　あこがれの歌

崇高なインドの土地で
全智最勝の尊師がカーラチャクラの教えを説かれる時
我ら、弟子たちは帰依の心と共にひれ伏す
チベットの人々は、忠誠心と共にあなたに祈る

２００８年には
残忍な悪魔が巨大な軍隊を送り込み
多くの勇敢な人々の命が奪われた
チベットの首都は血に覆われた

雪の国のチベット人たちは
苦しみの闇に覆われている
力なき歌い手である私は
聖なるラマであるあなたに希望を託し、待ちわびるのみ

私の目は涙に溢れ
心はあなたと共にある
我らはあなたに祈りを捧げる
そして、心の内に忠誠心と本当の感情を隠す

東チベットのゴロの地には
荘厳された名高き僧院がある
そこには５５００人のラマと僧侶が暮らす
これがテンニ・ダルギェリン

ここが戒律師ニマ・ウーセルの僧院
彼はチベット人の福利のために働き
今、獄中で苦しんでいる
手かせ、足かせをはめられ

雪の国チベットには
忠誠心を持つ多くの人がいる
多くの人々が忠誠心を口にするが
心にそれを保持し続ける人は少ない

欺くことなき救済の三宝よ
因果の力に従い行動されるというのなら
黒い髪したチベットの人々を
どうか、この暗闇の大地から救い出したまえ

ポタラ宮殿から
聖なる最勝の尊師であるテンジン・ギャンツォ（ダライ・ラマ法王）が
何百万人もの献身の弟子たちに向かい
仏法を説くという吉祥なる時が、どうか訪れますように

何百万人もの献身の弟子たちに向かい
仏法を説くという吉祥なる時が、どうか訪れますように