チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2012年12月8日
今日2人目の焼身 ルチュ県 23歳の若者 内地96人目
今日12月8日、現地時間4時過ぎ、アムド、ルチュ(མདོ་སྨད་ཀླུ་ཆུ་རྫོང་甘粛省甘南チベット族自治州碌曲県)シツァン僧院(ཀླུ་ཆུ་ཤིས་ཚང་དགོན་པ་)の本堂前でペマ・ドルジェ(པད་མ་རྡོ་རྗེ་)、23歳が、中国政府のチベット弾圧に抗議する焼身を行い、その場で死亡した。
燃えるペマ・ドルジェと、なす術もなく祈り、これを見守るチベット人たち。
彼は焼身しながら「ダライ・ラマ法王のチベット帰還を!チベットの土地はチベット人が治めるできだ!」等のスローガンを叫んだという。
ペマ・ドルジェはルチュ県チュコル郷第12地区の出身。
その他、詳細は今のところ入っていない。
内地焼身死亡確認81人目。
追記(12月13日、在日本の近親者が得た情報)ペマ・ドルジェはスィツァー(སི་ཚར་)のチュパ(人造羊皮のチベ衣装)を2枚重ね、ワイヤーでしめ、ガソリンをかけた衣装に火をつけ、群衆の端からお寺の本堂広場まで走りながら、ダライ・ラマ法王の帰還とチベットはチベット人のものなどと叫んだ。
参照:8日付けTibet Timesチベット語版http://www.tibettimes.net/news.php?showfooter=1&id=7031
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)