チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2012年8月17日
13日にンガバで焼身したタシも死亡 焼身時の写真
ダラムサラ・キルティ僧院リリースによれば、13日の夕方ンガバの「勇者の道」で僧ルントックと共に焼身した元ンガバ・キルティ僧院僧侶タシ(21)が14日バルカムで死亡した。僧ルントック(20)は13日に死亡したことがすでに確認されている。タシの遺体が家族に引き渡されたかどうかは依然不明。
2人が焼身し部隊により火が消された直後の写真がダラムサラ・キルティ僧院により発表された。
写真左下に写っている赤っぽい道が勇者の道。白い壁の右角手前、煙の中に横たわり黒く写っているのがタシと思われる。角を曲がり白い壁の右手に見えている煙の中に横たわって見えるのが僧ルントックか?小さな炎が幾つか見えるが、これはちぎれた2人の衣服が燃えているものと思われる。
2枚目の写真には「タシが警官に運ばれているところ」という説明が付けられている。
14日ンガバのチベット人たちは焼身した2人への連帯を示すために店を閉め、多くの人びとが僧院に祈りのために出かけたという。
また、当局はンガバ・キルティ僧院の責任者である高僧2人を会議に呼び出し、尋問したという。
参考:15日付RFA英語版http://www.rfa.org/english/news/tibet/summoned-08152012132739.html
同チベット語版http://www.rfa.org/tibetan/sargyur/Tashi-passes-away-Self-immolation-toll-reaches-40-08152012150756.html
16日付Tibet Timesチベット語版http://www.tibettimes.net/news.php?showfooter=1&id=6455
これまで亡命側に伝わっていなかった過去焼身者の写真
同じくダラムサラ・キルティ僧院はこれまで外部に伝わっていなかった焼身者2人の写真を手に入れ、発表した。
2912年1月6日、仲間のツルティム(22)と共にンガバ市内で焼身し、その日の内に死亡した元ンガバ・キルティ僧院僧侶テンニ(リスト中、17番http://blog.livedoor.jp/rftibet/archives/51757842.html)。詳しくは>http://blog.livedoor.jp/rftibet/archives/51723933.html
2012年2月8日、ンガバ第2小学校の前で焼身し、死亡した元ンガバ・キルティ僧院僧侶リクジン・ドルジェ(19)(リスト中21番)。写真では僧衣を着ているが、焼身時は還俗していた。詳しくは>http://blog.livedoor.jp/rftibet/archives/51723933.html
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)