チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2012年8月10日
<速報>再び今日ンガバで焼身 内地49人目
焼身したチュパの写真(9月1日、ダラムサラ・キルティ僧院入手)
ダラムサラ・キルティ僧院が先ほど報じたところによれば、今日(8月10日)現地時間10時15分頃、アムド、ンガバ、メウルマ(མདོ་སྨད་རྔ་པ་རྫོང་རྨེའུ་རུ་མ་ཞང་ 四川省アバ・チベット続チャン続自治州阿壩県麦爾瑪郷、ンガバの東方27キロ)の街中の路上でチベット人チュパ(གཅོད་པ།24)が中国のチベット政策に抗議する焼身を行った。炎の中でスローガンを叫んだというが、未だ内容は伝わっていない。数分後に地元の警官が駆けつけ火を消し、連れ去った。
目撃者の話によれば「連れ去られた時、彼が死亡していたかどうか定かではないが、酷い火傷を負っていたので生きる望みは全くないであろう」と言う。現在、彼の生死、行方等は不明。
チュバはメウルマ郷第1村ニャクコルマ出身。父パロ、母マドンの息子。
メウルマには事件後すぐに武装警官隊が派遣され、厳重な警戒態勢が敷かれている。
内地焼身抗議者49人目。
参照:10日付Tibet Times チベット語版http://www.tibettimes.net/news.php?showfooter=1&id=6425
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)