チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2012年4月19日
<速報>今日、ザムタンで2人の若者が焼身抗議
19日付けTibet Express http://www.tibetexpress.net/bo/home/2010-02-04-05-37-19/8031-2012-04-19-07-43-21等によれば、
今日19日、現地時間午後1時頃、アムド、ンガバ州ザムタン県バルマ郷(རྔ་བ་ཁུལ་འཛམ་ཐང་བར་མ་四川省アバ・チベット族チャン族自治州壤塘県中壌塘郷)にあるザムタン・チョナン僧院(འཛམ་ཐང་དགོན་ཆེན་)の近くで2人のチベット人若者が中国政府のチベット政策に対する抗議の印に焼身を行った。
ダラムサラ在住、チョナン福祉協会会長のツァンヤン・ギャツォが伝えるところによれば、焼身を行ったのはチュパック・キャプ(ཆོས་འཕགས་སྐྱབས་)とソナム(བསོད་ནམས་)、2人とも20歳前後と言われている。
倒れた2人は今のところ、当局に奪われず、チベット人の手にあるという。しかし、危篤状態で生きる望みは薄いとも報告されている。
チュパック・キャプはバルマ郷出身、父ゲコル・スンタル、母ペネの息子。ソナムは同じくパルマ郷出身、母セムケの息子。
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ちょうど2ヶ月前の2月19日に同じ場所でナンドルという18歳の若者が焼身抗議を行い、その場で死亡している。
参照過去ブログ>http://blog.livedoor.jp/rftibet/archives/51730715.html
バルマ郷では1月26日、抗議デモに当局が発砲しウゲンという若者が死亡している。
ザムタン県バルマ郷(四川省 アバ・チベット族チャン族自治州 壌塘県 中壌塘郷)の位置は>http://p.tl/Fe50
先月3月30日に2人の僧侶がバルカムで焼身した後、今月に入って今日まで焼身の報告は全くなかった。このまま、焼身は収束するのではないか、とほのかな期待も湧いてきていたところに入った悲しいニュースだ。
これで、内地焼身抗議者の数は35人になった。内外合わせれば40人である。
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)