チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2012年3月17日
<速報>レゴンで新たに焼身抗議 死亡 30人目
17日付けTibet Times http://www.tibettimes.net/news.php?showfooter=1&id=5744によれば:
今日17日、現地時間午前9時30頃、アムド、レゴン(レプゴン、青海省黄南チベット族自治州同仁県)マロ地区で1人のチベット人が中国政府に対する抗議の焼身を行い、その場で死亡した。
このチベット人は学校の生徒*と思われているが男女、年齢、氏名等未だ不明。
この焼身が知れ渡った後、大勢の僧侶、一般チベット人がロンボ僧院前のドルマ広場に集まり祈祷を行っている。さらに、生徒や住民が中国政府に対する抗議のスローガンを叫んでいるという。
レゴン出身、在ダラムサラの一人のチベット人がインド時間午前8時頃レゴンに電話を掛けたところ、ちょうどこの事件が起こった後だったという。「焼身を行ったチベット人は学校の生徒だと言うが、どの学校なのか、名前や年齢、男なのか女なのかは知ることができなかった。ただ、焼身後すぐに死亡したということは確かだと言っていた」
「電話を通してみんなが大きな声でスローガンを叫んでいるのが聞こえて来た。学校の生徒や付近のチベット人が集まり遺体を担ぎロンボ僧院に向かっているという」
「相手は盗聴を恐がりはっきり話さなかった。途中で電話が切れた。その後、何度も掛け直したが、全く通じなくなった。自分の家族や友人に掛けたが、全く通じない」と彼は話した。
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*「学校の生徒」と言う情報は間違いと判明。
追記;ウーセルさんは先ほど、今日レゴンで焼身、死亡したのは43歳のソナム・ダルギェであると報告し、すでに火葬されたという。http://woeser.middle-way.net/2012/03/30.html
追記;TCHRDジャンペル・モンラムも焼身したのは43歳の農民、ソナム・ダルギェと発表した。
リリースによれば、彼はレゴン市内野菜市場近くの交差点で焼身。その場で死亡した。
ソナム・ダルギェはネトゥフ郷シャルラン村出身。妻ドルカ・ツォとの間に2人の息子と1人の娘がいる。http://tchrd.org/press/2011/pr20120316a.html
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)