チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2012年2月19日
<速報>再び今日、18歳の青年がザムタンで焼身抗議、その場で死亡
写真は今、遺体が安置されているというチョナン派の総本山ザムタン・チョナン僧院
今日(19日)、現地時間正午頃、アムド、ンガバ州(四川省アバ・チベット族チャン族自治州)ザムタン(壤塘)県バルマ(中壌塘)郷(འཛམ་ཐང་བར་མ་)にあるザムタン・チョナン僧院(འཛམ་ཐང་ཇོ་ནང་དགོན་པ་)の傍でナンドル(སྣང་གྲོལ་)18歳が、中国当局のチベット弾圧に対する焼身抗議を行い、その場で死亡。
ナンドルはバルマ・ユルツォ郷チュゼツォワ村出身、父チェンシック、母ニンモの息子(བར་མ་ཡུལ་ཚོ་ཆོས་རྗེ་ཚོ་བའི་སྡེ་མི་ཕ་སྤྱན་གཟིགས་དང་མ་སྙིང་མོ་གཉིས་ཀྱི་བུ་)。
焼身後警官が駆けつけ彼の遺体を持ち去ろうとしたが、同時にザムタン・チョナン僧院僧侶も大勢駆けつけ遺体を取り返した。現在遺体はザムタン僧院に安置され、ポアの儀式と追悼会が行われているという。
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参照:Tibet Times http://www.tibettimes.net/news.php?showfooter=1&id=5593
確認されている本土の焼身抗議者はこれで23人。内死亡15人。
ザムタン県バルマ郷では1月26日に抗議デモに当局が発砲したことによりウゲン(20)が死亡している。>詳しくはブログhttp://blog.livedoor.jp/rftibet/archives/2012-01.html#20120128 等。
ザムタン県バルマ郷(四川省 アバ・チベット族チャン族自治州 壌塘県 中壌塘郷)の位置は>http://p.tl/Fe50
追記:この情報を伝えた在インドのツァンヤン・ギャンツォによればナドルは遺書を残しているという。内容はまだ伝わっていない。
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)