チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2012年1月13日
8日に焼身抗議死亡ソバ・リンポチェを偲ぶビデオと<閲覧注意>遺体写真
8日に焼身抗議、その場で死亡したトゥルク・ソナム・ワンギェル(ソバ・リンポチェ)にゆかりの風景や僧院、及びこれまでに焼身抗議を行った人々の写真などを加えたRFA制作のビデオを下に紹介する。ビデオの中では地元の人がリンポチェの焼身抗議時前後の状況や張り出されたチラシの内容に付いて語っている。その内容は先のブログでお知らせしたこととほぼ一致するので再び日本語には訳さない。
ただ、解説に「トゥルク・ソバはトンチェル・ゴンパとニェンモ・ゴンパのラマである。2つ合わせて僧侶は500人ほどいる」とされ、これまでの「トンキャップ・ゴンパのラマ」とは異なった情報が書かれている。
11日付けTibet Times http://p.tl/xEVtはソバ・リンポチェの衝撃的な遺体写真を3枚掲載した。
記事の中には、リンポチェが200人用の養老院を建て身寄りのない年寄りたちの面倒を見ていた事、去年8月には孤児や貧しい子供たちが学べる学校を新設したことが報告され、地元の人々から篤く尊敬されていたことが明らかにされている。
リンポチェはこれまでインドに3度行った事があり、警察に目を付けられていたという。過去何度か警察に拘束され、嫌がらせを受けていたともいう。
RFAその他ではリンポチェの遺体を取り返そうと警察所に押し掛けたチベット人の数は2000人というが、Tibet Timesにはダルラック・ゾンとガデ・ゾンの人合わせて5000人が押し掛けたと書かれている。
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)