チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2012年1月7日
カーラチャクラ・マンダラの仏神を招くチャム
今日はカーラチャクラ会場で法王を導師としてチャムが行われた。チャム(チベットの宗教舞踏)にもいろいろあるが、今回のはカーラチャクラの砂マンダラも完成し、明日から灌頂が始まるというので、その前に場を清め、障害を取り除く目的が一つ。また、カーラチャクラの仏神たちを魅惑して招来することがもう一つの目的。踊る者たちは仏神への供養を担う神々に変身して舞を舞う。それを導く法王は観想(瞑想)の力で魔を追い払い、神々やその他の存在を招来する。
今日は北京の唯色(ウーセル)さんの要望に従い、これでもかと言うほどに写真を「続きを読む」なしにアップする。ウーセルさん経由で本土のチベット人にも喜んでもらいたいと思うからだ。
これはと思う写真はクリック拡大して貰いたい。
ムードラ(手印)の意味が分る人はそれも楽しんでほしい。
仏神を招くには僧侶たちによるチャムだけでなく、人々も喜びの歌舞を披露し神々に注目して貰おうとする。写真はダラムサラのドラマスクールのメンバーだが、この後、様々な地域の人たちが地方色豊かな歌と踊りを披露した。
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)