チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2011年10月17日
昨日と今日セルタでデモ、当局が無差別発砲
昨日と今日、四川省カンゼ・チベット族自治州セルタ(色達)県ツェシュル・デバ郷の僧侶と俗人が中国政府に対する抗議デモを行った。警官隊は彼らに向け無差別発砲した。今のところ2人が病院に運び込まれたという。また幾人かが逮捕された。
昨日16日、セルタ、ツェシュル・デバ郷の政府の建物と警察署の前でチベット人住民が平和的デモを行った。今日17日武装警官隊と軍隊が大勢来て、ツェシュル・デバ郷のドゥクロ、ゴンカ、リンドゥ(26)、チュガ(23)、ロリ(19)、リクズ(18)、タシャル・デバ郷のツェワン・キ(19)等を逮捕した。
この時、武装警官隊は無差別発砲を行い、ドゥクロとゴンカのどちらか(VOTによれば両方)が被弾したという。
武装警官隊が彼らを逮捕した時、他の郷からも大勢のチベット人が押し掛け政府に対し強い抗議の声を上げた。現在、当地区には大勢の武装警官隊が出動し、また外部への連絡手段はすべて絶たれているという。
17日付けTibet Times http://p.tl/jomC
及び17日のVOT放送
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)