チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2011年9月24日
ダライ・ラマ法王、仏教4大宗派、ポン教代表者が一同に会した祈祷会
昨日23日の早朝8時半より、ダラムサラ、ツクラカンにて、亡命政府宗教文化省主催で、ダライ・ラマ法王初め仏教4大宗派にポン教を加えた各宗派のトップ高僧が一同に会し祈祷会を行った。首相はじめ政府閣僚、亡命議会議員、その他約2千人が集まった。
今回の祈祷会の主な目的はチベットの自由を求めて焼身自殺した僧侶たち、中国の弾圧に抗議し武装警察等により殺害された勇者たち、最近遷化したニンマ派高僧キャプジェ・トゥルシック・リンポチェと元首相ズチェン・トゥプテン・ナムギェル氏、及び先日発生したシッキム州を中心とした地震により犠牲となった人々の冥福を祈りこと。
同時に、中国当局の弾圧の下に苦しみ、特に政治犯として捕らえられ刑務所で様々な拷問を耐え忍ぶ同胞たち、拷問の結果病気になったり、障害者となった人々、中国当局の圧政の下で日々不安と苦悩の中にある人々の苦しみが速やかに晴らされ、チベットに宗教と政治的自由が実現されることが祈られた。
この祈祷会に出席した高僧たちは、今日まで同じくダラムサラで行われている2年に一度の「宗派代表者会議」に出席している高僧たちである。以下にその主な名前を列記する。
ニンマ派;シェチェン・ラプジャン・R(リンポチェ)ཞེ་ཆེན་རབ་འབྱམས་རིན་པོ་ཆེ་、ケントゥル・ギャンカン・Rམཁན་སྤྲུལ་གྱང་ཁང་རིན་པོ་ཆེ་、ミンリン・ゲンチェン・Rསྨིན་གླིང་མཁན་ཆེན་རིན་པོ་ཆེ་。
カギュ派;カルマパ・ウゲン・ティンレー・ドルジェ རྒྱལ་བ་ཀརྨ་པ་རིན་པོ་ཆེ་、ドゥクチェン・Rའབྲུག་ཆེན་རིན་པོ་ཆེ་の代理ケンポ・ゲドゥン・テンジンམཁན་པོ་ངེས་དོན་བསྟན་འཛིན་、タクルン・マトゥル・Rསྟག་ལུང་མ་སྤྲུལ་རིན་པོ་ཆེ་。
サキャ派;サキャ・ダクティ・R(ゴンマ・R)ས་སྐྱ་བདག་ཁྲི་རིན་པོ་ཆེ་、ゴンカル・トゥルク・ドジェ・テンパགོང་དཀར་སྤྲུལ་སྐུ་རྡོ་རྗེ་གདན་པ་の代理ケンポ・ジャンペル・チュディンམཁན་པོ་འཇམ་དཔལ་ཆོས་སྦྱིན་。
ゲルク派;ガンデン・ティパ・リゾン・Rདགའ་ལྡན་ཁྲི་པ་རི་རྫོང་རིན་པོ་ཆེ་、シャルパ・チュゼ・ロサン・テンジン・Rཤར་པ་ཆོས་རྗེ་བློ་བཟང་བསྟན་འཛིན་རིན་པོ་ཆེ་、ツァンツェ・チュゼ・ロサン・テンジン・Rབྱང་རྩེ་ཆོས་རྗེ་བློ་བཟང་བསྟན་འཛིན་རིན་པོ་。
ポン教;メンリ・ティジン・ルントク・テンペーニマ・Rསྨན་རི་ཁྲི་འཛིན་ལུང་རྟོགས་བསྟན་པའི་ཉི་མ་རིན་པོ་ཆེ་。
その他、アルナチャル・プラデッシュ州の高僧ツォナ・R མཚོ་སྣ་རིན་པོ་ཆེ་。スピティ等ジャム・カシミール州の高僧ロチェン・トゥルク・R ལོ་ཆེན་སྤྲུལ་སྐུ་རིན་པོ་ཆེ་。ナムギェル僧院僧院長ケンポ・トムトック・R མཁན་པོ་ཁྲོམ་ཐོག་རིན་པོ་ཆེ་等、計27人。
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)