チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2011年9月9日
チベットの政治犯が刑期終了後も解放されず
9日付け亡命政府オフィシャルサイトTibet Netチベット語版 http://p.tl/KVcJ より。
内地から寄せられた確かな情報によれば、2009年にカンゼ、ロンパ・チャシセル郷(དཀར་མཛེས་རྫོང་རོང་པ་ཚ་ཞི་གསེར་ཞང་)においてチラシとスローガンで中国政府に対する平和的抗議デモを行った、ンゴドゥップ・ティンレー(དངོས་གྲུབ་འཕྲིན་ལས་34)はその場で激しい暴行を受けた上逮捕され、その後1年半の懲役刑を受けた。
現在すでに刑期は終了したはずなのに、彼は依然ミニャック・ラガタン(མི་ཉག་ར་རྔ་ཐང་)刑務所に収監されたままである。彼は監獄の中でいくら拷問されても、最初に誓った「決してダライ・ラマ法王を誹謗しない」を守り通したという。未だ解放されないのはそのせいではないかと思われている。
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)