チベットNOW@ルンタ

ダラムサラ通信 by 中原一博

2011年6月2日

6月4日仙台:東日本大震災アジャ・リンポチェ仙台追悼供養のお知らせ

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130693623130616117488_3写真のアジャ・リンポチェは1998年、中国を脱出しアメリカに亡命された。その2年後に亡命したカルマパがメディアの注目を集め有名になった。アジャ・リンポチェは亡命前に中国のチベット宗教政策に深く関わり、多くの秘密を知っていた。亡命後その重要な秘密を暴露したという意味で中国側に与えた打撃はカルマパに劣らず大きなものであった。

リンポチェはモンゴル人でありモンゴル人からの信望も篤い。今回、日本の大震災被害者たちを慰めるために、この素晴らしい人格者が日本の仙台に来られるという事は誠に喜ばしいことである。お時間のある方は是非参加されることをお勧めする。

以下、「チベットサポート仙台」のブログhttp://p.tl/Ne23より。


 世の無常をつきつけられた未曾有の災害から2か月半が経ち、衝撃と悲しみは消えませんが、日常を取り戻すための努力が続けられています。このたび、モンゴル人チベット仏教高僧、アジャ・リンポチェ師を6月4日、仙台にお迎えし、東日本大震災犠牲者のための追悼供養が営まれることとなりました。モンゴル人高僧の来県は、県内や周辺に多く暮らすモンゴル人仏教徒にとり待ち望まれたものであり、大きな励みとなるものです。モンゴル、アメリカと距離は遠く離れながらも心のつながりを感じられるひとときになりますよう、皆さまのお越しをお待ちしております。

【東日本大震災犠牲者慰霊のための観音開眼供養】
 日時:2011年6月4日(土)午後2時
 場所:松音寺(仙台市若林区新寺4丁目6-28)
     どなたでもご自由にご参加ください
     モンゴル語・チベット語/日本語通訳あり
 主催:TCCW JAPAN
     チベせん(チベットサポート仙台)

【東日本大震災犠牲者供養のための灯明法要】
 日時:2011年6月4日(土)※開眼供養後、引き続き行います。
 場所:松音寺(仙台市若林区新寺4丁目6-28)
 どなたでもご自由にご参加ください
 モンゴル語/日本語通訳あり
 主催:TCCW JAPAN
     チベせん(チベットサポート仙台)

※車でのご来場はご遠慮ください。

□ アジャ・リンポチェ師
 アジャ・ロプサン・トゥプテン・ジグメ・ギャツォ:モンゴル人のチベット仏教高僧。米国在住。「リンポチェ」はチベット語で「貴重な宝玉」を意味し、チベット仏教のトゥルク(いわゆる転生活仏)への尊称。チベット仏教ゲルク派6大寺院の一つクムブム僧院(中国名塔爾[タール]寺、青海省湟中県)僧院長。米の仏教センター所長。
 1950年、チベット北部アムド地方(現中国青海省)のモンゴル遊牧民の家に生まれ、2歳でアジャ・リンポチェの転生者と認められクンブム僧院で出家する。「新中国」成立、文化大革命などを経験しながら、仏教の再興に努めただけでなく、地域の災害対策、伝統医学の継承、初等教育の充実などにも力を尽くし、モンゴル人、チベット人問わず広く信仰をあつめる。1998年、米国に移り、現在は米インディアナ州の「チベット・モンゴル仏教文化センター」代表。2008年11月初来県。

□ 慰霊訪問の経緯
 宮城県をはじめとする東北地域には留学生、卒業生ら多くのモンゴル人が住んでいます。日本の教育方法を取り入れたモンゴル国ウランバートルの私立学校「新モンゴル高校」ジャンチブ・ガルバドラハ理事長が東北大学で学んだ縁で支援と交流が続くなど、つながりの深い地域です。2008年11月に開催されたアジャ・リンポチェ師の仙台仏教法話会には100人以上のモンゴル人が集まりました。
 このたびの東日本大震災の大きな悲劇を知った師は、アメリカで慰霊法要を営むなど遠くから心を寄せ、現地のモンゴル人、日本人を励ましたいと強く考えておられました。3月28日モンゴルから支援物資を持って宮城県へ駆け付けたガルバドラハ理事長が、その後アメリカへアジャ・リンポチェ師のもとを訪れた際に被災地の現状を報告されたことなどで、このたび、師のモンゴル訪問のトランジットを利用した来県が実現しました。

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この件についてのお問い合わせはメールまたは電話まで
■Mail office@tibesen.com ■TEL 090-3981-6982(渡邊)

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アジャ・リンポチェに関する参考資料として、以下の2つの記事を是非読んで頂きたい。

1. アジャ・リンポチェ・インタビュー(2008年来日のおり)「フリー・チベットはフリー・チャイナから」
http://p.tl/uVjv

2. ロサンゼルス・国際宗教委員会におけるアジャ・リンポチェの証言
http://p.tl/SHNX

自伝(英文)Surviving the Dragon: A Tibetan Lama’s Account of 40 Years Under Chinese Rule
http://p.tl/bUGT

筆者プロフィール

中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro

1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)

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