チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2011年5月19日
ウーセル・ブログ「ジャンペル!ジャンペル!――亡くなった友を悼む作品展」
ウーセルさんが天才チベット人画家と呼ぶ亡きチュニ・ジャンペルはラサの東100キロほどにあるメルド・グンカルという田舎の小学校で数学の教師をやっていた。ここが彼の故郷でもあった。
ウーセルさんは彼が交通事故により、30歳の若さで突然亡くなったそのすぐ後に「ジャンペル、あなたが来世で、未完成の絵画を描き続けてくれますように……」というエントリーをブログに上げられている。その訳>http://p.tl/4SmZ
今回は最近開かれた彼の悼念展(回顧展)に付いて報告されている。
原文、5月17日付けブログ:http://p.tl/CjFe
翻訳:雲南太郎(@yuntaitai)さん
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◎ジャンペル!ジャンペル!――亡くなった友を悼む作品展
交通事故で3月29日に亡くなった若い画家、チュニ・ジャンペルの追悼展が5月15日、ラサのゲンドゥン・チュンペー芸術空間で始まった。彼の所属していたメロン芸術空間が主催している。生前の作品や芸術仲間が彼の死を悼んで制作した作品が展示されている。
式典ではバター・ランプがともされ、特別に招かれたラマがジャンペルのために法会を執り行った。ジャンペルの家族や友人たちの悲しみも慰められた。
ロックバンド「天杵」は心をこめてジャンペルにささげる歌を歌った。
この天才的なチベット人画家を深々と偲ぼう!
ジャンペルをしのんで制作されたタシ、タペー、老鄒、タシ・ノルブ(タノル)の作品
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この回顧展は彼が所属していたラサ・メロン現代アートスペース(美隆芸術庫)で行われた。
以下がこのアートスペースのホームページ。アクセスすれば回顧展とその他の展示作品を見る事ができる。チベットの現代絵画に特に興味がある方にはお勧め>http://p.tl/ubYj
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)