チベットNOW＠ルンタ

2011年5月12日

チベットの僧侶作家に厳しい実刑

　ここ数年、チベット本土で作家、文化人、知識人が相次いで中国政府の政治的迫害に遭うなか、最近また１人の僧侶作家に実刑が下された。

１２日付けTibet Timesチベット語版http://p.tl/rUCw

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　以下、記者ドクドルའབྲོག་རྡོར་がTibet Timesに伝えた。
ンガバ州バルカム（འབར་ཁམས་馬爾康）の中級人民法院からドクル・ツルティム（འབྲོག་རུ་ཚུལ་ཁྲིམས་）の家族に対し、「近くドクル・ツルティムに対し判決を言い渡す」という連絡が来た。両親と兄の３人は急ぎバルカムに向かい、５月８日に到着した。しかし、彼らが到着する１日前の７日にドクル・ツルティムともう１人の僧侶に４年６ヶ月の刑期がすでに言い渡されていた。罪状は国家分裂扇動罪であった。家族には判決文が渡されただけで、面会も許可されなかった。

　その後、家族は何度も面会を懇願し、やっと１０分間だけ面会が許可された。
その時、ドクル・ツルティムは拘留中の拷問により体がひどく弱ったと語り、青海の刑務所に入れてくれるよう何度も懇願したが、受け入れられず、一ヶ月後に成都の刑務所に送られることになっていると伝えたという。

　２８歳になる作家のドクル・ツルティムはアムド、ツォロ、マンラ・ゾン、ゴマン・ドクル郷（མཚོ་ལྷོ་ཁུལ་མང་ར་རྫོང་མགོ་མང་གྲོང་རྡལ་གྱི་འབྲོག་རུ་སྡེ་བ་青海省海南州貴南県茫拉郷）の出身。８歳のときアムドのルツァン（ཀླུ་ཚང་དགོན་）僧院で僧侶となり、ドクル寺、リツァ僧院、ンガバのゴマン僧院（རྔ་བ་སྒོ་མང་དགོན་པ་）等で勉学した。ドクル地区の雑誌「黄金草原の花（གསེར་ཐང་གི་མེ་ཏོག་）」に寄稿。２００７年には「悲哀の音を奏でる馬（དུངས་པའི་དབྱངས་རྟ།）」を出版している。

　２００９年、彼が文芸誌「雪の命（ཁ་བའི་ཚེ་སྲོག་）」を自費出版した時、当局は雑誌の内容が政治的な問題を含んでいるとして、彼を２度拘束した。雑誌も発禁となった。

　２０１０年５月２４日、ドクル・ツルティムと仲間のカガン・ツルティム（ཁ་སྒང་ཚུལ་ཁྲིམས་）がユシュ（ジェクンド、ケグド、玉樹）地震の被災者に関する著書を出版しようとしていた時、当局はンガバ、ゴマン僧院の僧房に踏み込み、彼を逮捕した。

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参考：５月９日にVOTも彼の逮捕を報じている。
その中国語版を@uralungtaさんが訳されておられる。
http://p.tl/4L_1