チベットNOW@ルンタ

ダラムサラ通信 by 中原一博

2011年2月6日

ダライ・ラマ法王13位、TIME「25人のトップ政治アイコン」

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a694f613.jpg写真はTIMEから(C/R DAVID MCNEW / GETTY IMAGES)

TIME紙は2月6日、故レーガン大統領の生誕100周年を期し、歴史(現在を含む)の中から「25人のトップ政治アイコン」と名付けた有名人を選出、発表した。この中、ダライ・ラマ法王が13位に選ばれている。
一人一人について説明されているが、その中ダライ・ラマ法王に関する説明を以下に訳す。

元記事:http://www.time.com/time/specials/packages/article/0,28804,2046285_2045996_2046135,00.html
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無数のチベット人にとってダライ・ラマ法王は精神的リーダーであり、また亡国の首長でもある。しかし、世界中の人々にとって、テンジン・ギャツォはチベット人の権利とチベット仏教の美徳のみならず、宗教間の寛容と平和をも宣揚する最も偉大で最もポピュラーな人物でもある。

1959年に亡命した後、数十年に渡り彼はチベットと中華人民共和国の間の緊張を解決することに努力し続けて来た。そして、先のガンディーやマーティン・ルーサー・キング・ジュニアのように、ダライ・ラマはその手段として非暴力と忍耐を貫いた。この努力により彼は1989年ノーベル平和賞を受賞した。

ダライ・ラマはその謙虚さにより各国の首脳や宗教的指導者に愛され、チベットへの関心と強力な支援への機会を世界規模に拡大することに成功した。

1998年に出版された彼の「The Art of Happiness(日本語タイトル:ダライ・ラマこころの育て方)」はアメリカで150万部売れ、ニューヨーク・タイムスの「最も売れた作家」を2年間維持した。

一方、ダライ・ラマ14世は北京政府からの愛を少しも得られてはいないようだ。北京政府は彼との交渉を拒み、彼を「僧衣を着た狼」と呼び、この偶像的人物が死ぬのを待っているらしいのだ。ダライ・ラマは世界中から慈悲と同情を得たが、彼の永遠のレガシーは悲しく、うなだれた失敗のそれとなるのかもしれない。

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なんて、TIMEは最後に失礼なことを申しておりますが、法王も最近おっしゃった「中国共産党の寿命より、私の寿命のほうが長いと思う。ハハハ・・・」

ま、勝負はまだまだ、最後の奥の手は次のダライ・ラマ15世にバトンタッチというのもあるし。

以下にここで選ばれた25人をリストアップする。が、この中今も生きているのはたった3人、その中で法王はもっともお若いのだ!!!

一番古い人はアレキサンダー大王。彼は2300年以上前の人、つまり、法王は人類2300年の歴史の中から選ばれた著名アイコンの1人なのだ。
もちろん、いい人ばかりじゃない、悪い人も沢山含まれてるが・・・

日本人が選ぶとまた、かなり違ったものになる事は間違いない。日本人が選ぶと法王は入らなそうだ、、、

上位から順番に書き出す。
1:マハトマ・ガンディー、2:アレキサンダー大王、3:毛沢東、4:ウイストン・チャーチル、5:ジンギス・カン、6:ネルソン・マンデラ、7:アブラハム・リンカーン、8:アドルフ・ヒットラー、9:チェ・ゲバラ、10:ロナルド・レーガン、11:クレオパトラ、12:フランクリン・ルーズベルト、13:ダライ・ラマ14世、14:ヴィクトリア女王、15:ベニート・ムッソリーニ、16:アクバル大帝、17:レーニン、18:マーガレット・サッチャー、19:シモン・ボリバル(南米の革命家)、20:秦皇帝、21:金日成、22シャルル・ド・ゴール、23:ルイ14世、24:ハイレ・セラシエ1世(エチオピア帝国最後の皇帝)、25:リチャード獅子心王とサディン(十字軍関連)。

10位のロナルド・レーガンはご祝儀か?

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おまけ:チベットの人気歌手シェルテンがダライ・ラマ法王を讃えて歌う「ལྷ་བྱ་དཀར་པོ། 天界の白い鳥」
http://www.youtube.com/watch?v=7PqpK2rbajs

筆者プロフィール

中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro

1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)

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