チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2010年12月2日
続・灯明祭/ウーセルさんの詩
ウーセルさんがブログに、昨夜の「灯明祭」にちなんだ短い詩を発表されていた。
さっそくその翻訳を@tibet_news_jpn(U女史)が引き受けて下さった。
短いが、泣けてくる。
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如果我是一盏灯,请让我常燃不熄……
原文:http://woeser.middle-way.net/2010/12/blog-post.html
もしも、私が一つの灯明ならば、私を消えることなく燃え続
けさせて下さい…
今日はチベット暦の2137年、第17鉄虎年の10月26日。
チベットの伝統的な感謝の祭日”ガンデン・ガムチュ”(灯明祭)。
チベット仏教の宗師ツォンカパを記念する日。
今晩、私の故郷では家ごとにバター灯明を灯し、人々は皆三宝を讃える…
これが、私の願掛け–
チベットよ、私が転生を重ねる故郷よ
もしも、私がひとつのお供えのバター灯明ならば
あなたの傍らで、消えることなく燃え続けさせて下さい
もしも、あなたが一羽の飛翔する鷹鷲ならば
どうか、私を光明の浄土へと連れて行って下さい!
注:本来チベット暦では10月25日がガンデン・ガムチュだが、今年のチベット暦には10月25日がないため、26日がガンデン・ガムチュとなる。
2010年12月1日 水曜日
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)