チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2010年10月26日
バリ島 その2
バリ島方式がもしチベットに適応されていたとしたら?
と想像してみた。
もしも、中国政府がチベットに同化政策を取らず、言論、宗教弾圧も行っていなかったとしたら、チベットは今よりずっと魅力的な高天原となっていたことであろう。
慈悲の文化が栄え、動植物は豊かなまま、野生動物が高原を駆け回っていたことであろう。
世界中から心の教えを求める、質のよい観光客が大勢長期滞在したであろう。
各地域に栄えていた歌や踊りは本物のまま子供たちに伝えられ、旅行者を楽しませる。
夏には至る所で、競馬際やチャムが行われ、チベット人も外人もテント村でキャンプを楽しむ。
絵画だって、伝統の宗教画に新しい工夫が加えられ、もっともっと芸術性の高いものが沢山描かれたことであろう。
平和な仏教文化が栄え、荒んだ心を心暖かい人々と深い教えと広大な風景により癒すために中国人や外人が訪れる、「仏たちの高天原」となっていたはずだ。
そんなチベットが、中国にとって何の害になるというのか?
漢民族(又は中国共産党)が大きな心で各民族の多様性を認めていたならば、中国はもっともっと魅力的な国になっていたことであろう。
世界中がチベットの慈悲の文化の恩威を享受できていたことであろう。
中印国境に緊張はなく、多量の軍隊を張り付かせる必要もなく。
世界は中国を脅威と感じ、嫌悪することも無かったはずだ。
残念でならない。
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以下、バリ島遊び写真。
外人勢の中では日本人が一番多かったようだ。
次に多かったのはフランス人。
最後まで先頭を走ったのはやはり黒人勢。
まるで、スピードが違った。
日本人だけ集まって前夜祭が行われた。
その時のメインゲストが左の美女。
宮坂絵美里。
2009年度ミス・ユニバース日本代表。
彼女のことをもっと詳しく知りたい男は以下へ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%AE%E5%9D%82%E7%B5%B5%E7%BE%8E%E9%87%8C
彼女が登場すると会場がざわめき、(私を含め)カメラを持った男たちがステージに突進。
もう1人の美女は今年のミス・インドネシア
2人が乾杯の音頭をとる。
マラソンなのに何でミスたちがくるのかね?
と、彼女たちも5キロマラソン?に参加したのだ。
パラセーリングを楽しむトンバニ氏。
お値段は$10。
時間が短すぎたが、眺めは最高。
最近の観光地の海はどこもそうだが、ただ泳ぐということはできない。
ただ、泳がれてもお金が落ちないというわけだろうが、バリの海は遊びのボートで一杯。
波が高ければサーフィンとかやろうかなと思ったが、今は波も穏やか。
で、シュノーケリング・ツアー2時間$20というのをやった。
どこかの島にでも行くのかと思いきや、すぐ先のリーフの中でストップ。
潜ると、えさにせよとパンを渡される。
ここの魚は餌付けされてる。
パンを求めて一杯魚が集まってくる。
何だか、変なシュノーケリングだった。
シュノーケリングのおまけに連れて行かれたウミガメ園では、ウミガメをだっこせよと渡され、大きなコオモリの足を持ってぶら下がらせたり、大きなサイチョウを肩に載せられたり。
挙げ句、写真にあるようにぶっとくて重いニシキヘビを首に巻かれた。
そして、そのままその体験動物園を出ようとすると、おばさんが日本語で「お心付けを少しだけ、お願いします、、、」ときた。
とにかく、バリ島ほど日本語が通じる外国に行ったことがない。
誰でも、日本語を話すのだ。それもかなり流暢にだ。
爬虫類ついでに、ウブドで発見したトッケイ・ヤモリ(Gekko ゲッコウ)、体長25cm。
バリ島では本種の鳴き声を7回連続で聞くと幸福が訪れるという言い伝えがあるそうな。
さらなるおまけは、コモド大トカゲ、体長2m。
これはコモド島に行って出くわしたというものではなく、ある公園に飼われていたやつ。
コモドオオトカゲは獲物の血液の凝固を妨げ、失血によるショック状態を引き起こす毒を持っていると言われている。
しかし、性格は案外大人しくて、飼い馴らすと、飼い主と一緒に散歩するほどに馴れるといわれるている。
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)