チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2010年10月24日
チャプチャのデモでチベット人学生20人拘束。24日にはチェンツァでデモ。
このyoutubeの映像は22日に海南チベット族自治州のチャプチャ(共和)で行われた新教育政策に抗議する学生たちのデモ。
(youtubeが現れないときには下のURLをクリック)
http://www.youtube.com/watch?v=DH9KzrRhWlY&feature=youtu.be&a
「民族平等!言語自由!(མི་རིགས་འདྲ་མཉམ། སྐད་ཡིག་རང་དབང་། 」いうスローガンを叫びながら、町を駆け抜け、政府庁舎の前に集まっている。
人数は千人を超えていると思われる。
興奮した若者のエネルギーを感じる。
VOTによれば、この日のデモの最中20人の学生が拘留されたという。
彼らは保安要員から「どこの学校から来たのか?」と聞かれ、捕まると感じて逃げ出した。
しかし、大勢の保安部隊に囲まれ逃げ切れず逮捕されたという。
彼らの居所は不明のままだ。
彼らは単にこの新しい中国語強要の政策に反対しているのではないと感じる。
2008年を契機に政治に目覚めたのだ。
中国によるチベット文化ジェノサイド全般に抗議しているのだ。
北京・共同によれば、今日24日には黄南チベット族自治州のチェンツァ(尖扎)でもデモが行われたという。
以下その記事:
http://www.47news.jp/CN/201010/CN2010102401000214.html
青海省でチベット族また千人デモ 中国語教育に反発
【北京共同】中国青海省黄南チベット族自治州尖扎県で24日朝、中高一貫の民族学校の生徒と教師ら千人以上がチベット語による授業を事実上廃止する教育改革に抗議し、撤回を求めるデモを行った。チベット族関係者が明らかにした。
教育改革をめぐるチベット族のデモは19日以来、断続的に発生。22日には北京の中央民族大学でも学生がデモ行進しており、中国語教育の押しつけに相当な反発が起きているようだ。
これまでは生徒が中心だったが、24日のデモにはチベット族の教師も新たに参加。治安部隊が出動したが、同日午前中はデモを周囲で見守っていたという。
19日には尖扎県に隣接する黄南チベット族自治州同仁県で数千人の生徒がデモを行った。
2010/10/24 12:43 【共同通信】
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追記:uralungtaさんの
「ツイッター上の一般の中国人はチベット問題にどう言及しているか」
http://bit.ly/c27NgV
ウーセルさんが携帯電話にSMSで届いたメールをツイッターに流されたものの翻訳。
大変面白いので、是非ご覧ください。
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毛沢東は:
かつて1945年の党第6回中央委員会全体会議の中で以下のように指摘したそうだ:
“各少数民族の文化、宗教、習慣を尊重し、彼らに漢字で書かれた文章、中国語を学ぶように強制すべきではない。
のみならず、その上彼らに積極的に各民族の言語と文字の文化教育を推進するよう助けるべきだ”と。
http://woeser.middle-way.net/
上記、昨日のウーセルさんのブログに転載されている热巴格绒泽仁さんの論文はすばらしい!
中国語が読めない方も翻訳ソフトなど使い是非読んでほしい。
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)