チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2010年10月4日
中国が禁止するセレブたち
Los Angeles Timesに世界各国から禁止されているセレブのリストが載せられた。
http://www.latimes.com/entertainment/sns-celebrities-banned,0,5150168.story
写真���BEN STANSALL/AFP/Getty Images
ここで「BAN=禁止」と言われているのは、作品公表及び入国拒否ということであろう。
記事の中には20人のセレブが上げられている。
その内7人が中国で禁止されるセレブ。
その7人とは:
1、 俳優ブラッド・ピット(Brad Pitt)、”7 Years in Tibet”に主演したから。
2、 監督マーティン・スコーセーシィ(Martin Scorsese)、映画”Kundun”を監督・製作したから。
3、 俳優ハリソン・フォード(Harrison Ford)アメリカ議会外交委員会で「チベットの独立」について証言したから。
4、 俳優リチャード・ギア(Richard Gere)、熱心な仏教徒であり、ダライ・ラマ及びチベット独立支持者が故に。
5、 ロック歌手ボブ・ディラン(Bob Dylan)恐るべき反体制文化の象徴的存在だから。
6、 歌手マイリー・サイラス(Miley Cyrus)、ディズニースターである彼女の目が釣り上がった写真に中国外交部が動揺したから?(よくわからない、がディズニーと中国の間でパテント問題等が起こったことに関係すると思われる)
7、 歌手ビョーク(Bjork)、チベットを支援するために”Declare Independence=独立宣言”という歌を作ったから。
その他、コカイン保持容疑で日本への入国を拒否されたパリス・ヒルトン(Paris Hilton)とか、
ビートルズ(The Beatles)もかつて1966年にフィリピンのマルコス大統領の招待を断ったとして、フィリピンでバンされたことがあるらしい。
中国に入国拒否されることは、彼らの勲章代わりみたいなものですな。
しかし、説明の中にやたら「独立」という単語が使われているのは気になるところ。
中国については、この他セレブでない普通に近い人も、気に入らない活動をしているとして、大勢入国拒否に遭っているのも事実。
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)