チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2010年9月25日
ITSNより、ロンゲ・アダの釈放要請
以下ITSN(国際チベット支援ネットワーク)からのお知らせです。
(翻訳 若松えり)
チベットの遊牧民ロンゲ・アダの釈放を要請してくれるよう訴えてください。
チベット人、ロンゲ・アダ Runggye Adak [中国語: 杰阿扎 Rongjie Azha]年齢:55歳は、ダライ・ラマのチベット帰還を公然に訴え、刑務所での服役8年間を言い渡されました。
2007年8月1日、チベット東部リタン出身の遊牧民であるロンゲ・アダは中国人民解放軍の建軍80周年を祝う公式行事の際、集まった何千ものチベットの人びとを前に「ダライ・ラマを帰還させることができなければ、チベットにおける宗教の自由と幸福は実現されないだろう」と訴えたため拘束され、「国家転覆を挑発した」罪で、
またロンゲ・アダ逮捕のニュースを外国のメディアに提供しようとした以下の2人のチベット人とともに刑務所での8年間の服役を言い渡されました。
この事件からわずか7ヶ月後、中国の支配に抗議し、多くはダライ・ラマの帰還を訴えた 平和的な抗議行動がチベット全土で勃発しました。
北京オリンピックを前にした2008年3月のチベット騒乱は、私たちの記憶に生々しく残っています。
この事件ではほかに3人のチベット人が逮捕されています。
アダ・ルペ Adak Lupoe [Ch: 阿珠禄波, Azhu Lubo],アダの甥でありリタン僧院の年配僧侶。
懲役10年。
ジャミヤン・クンケン Jamyang Kunkhyen [Ch: 江央 臣, チベット人の教師で芸術と音楽を教える。
懲役9年
アダ・カルヤン Adak Kalgyam Adak Lopoeの弟は2008年7月14日「分裂主義を扇動した罪」で
懲役5年。
ロンゲ・アダは現在、劣悪な収容環境の中で消化器系と視力の悪化を伝えられ、彼同様に病状が悪化している。
テンジン・デレグ・リンポチェと同じ、四川省、綿陽の綿陽刑務所に拘束されている。
お願い
中国政府に対し、彼の家族が医師を伴って面会できるように許可するよう要請してください。
中国政府に対し指摘してください。
ロンゲ・アダが自身のアイデンティティーをもとに勇気を持って表現しただけで、『重大な政治的事件』と呼び『国家転覆煽動罪』の罪に問い、8年の重い判決を下したことは、
中国憲法、第1章、35条、中国人民に保証される言論の自由、にも違反していると。
中国のチベット支配に関する政治的な解決がなければ、チベット人に対する人権侵害も止むことはありません。
チベット問題の解決を促すため、担当大臣、各議員の皆様に於かれましては、チベットの人権に関する動議や決議を議会に提出してくれるよう、お願い申しあげます。
*** 四川省(Sichuan)党書記・劉奇葆(りゅうきほ、Liu Qibao)に宛てたロンゲ・アダ釈放要請の緊急署名オンライン・アクション、
絵はがきダウンロード、
中国丹羽大使、前原外務大臣宛のファクスとメールアクションの詳細は、
次のリンクから、ご覧下さい。
アダ逮捕のきっかけとなった貴重な映像のビデオも:
http://freetibet.holy.jp/2010/09/
遊牧民ロンゲ・アダ釈放要請アクション/アクションについての、お問い合わせはITSNメンバー、
Free Tibet Japan:
鎌田正樹:m-kamata@ja2.so-net.ne.jp
若松えり:eliwakamatsu@googlemail.com まで、お願いします。
————————————————————-
参考:
http://blog.livedoor.jp/rftibet/archives/51486144.html
http://blog.livedoor.jp/rftibet/archives/51486552.html
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)