チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2010年8月15日
リタンで僧侶2人がデモ/バルカムで僧侶2人が逮捕
チベット内地から最近電話で短い報告が届いたニュース2つ。
<リタンで2人の僧侶が抗議デモ>
8月13日付RFAチベット語版によれば、8月12日、リタン市中心街にある市場で、2人のチベット人僧侶がダライ・ラマ法王の写真とチベット国旗を掲げ、中国のチベット政策に対する抗議デモを行なったという。
目撃者の話は以下:
「彼らは色々と叫んでいたが、私が聞き取れたのは<ダライ・ラマ法王に長寿を!>という言葉だけだ。
しばらくして準備を整えた警官隊が大勢到着した。
しかし、2人の僧侶の周りには数千人のチベット人が集まっていた。
チベット人たちは警官を邪魔し、僧侶がその場から逃げるのを助けた。
彼らはまだ捕まっていない。
警察は2人に自首するようにと呼びかけている。<君たちはまだ若く正しく状況を認識できていない。だから我々が教育を与えてやるから出てくるがいい>と。
ロンゲ・アタが逮捕された記念日から10日も経っていない。彼らのデモもこのことに関係していると思う」
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<アムド、ンガバ地方バルカム(マルカム、馬爾康)で2人の僧侶が逮捕される>
http://phayul.com/news/article.aspx?id=27968&article=2+monks+arrested+in+Barkham+county+in+Ngaba
今日付けのphayulによれば、バルカム地区にあるツォドゥン僧院の僧侶、ソタル(38)とダルゲ(26)が先週逮捕された。
2人は別々に逮捕されたというが、逮捕の理由と行方は未だ不明という。
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)