チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2010年8月6日
ラダックのレーで鉄砲水、死者100人/ガンデン・ティパの手紙公開/チベット・トヨタ・レーシングカーその2
<ラダックのレーで洪水(鉄砲水、土石流)で現在死者100人>
今、インドのテレビで被災地レーのレポートを見た。
テレビ画面を撮った写真を2枚載せる。
テレビでは死者は現在100人だが、これからも相当増えるであろうと。
テレビでは泥の中から死体を引き出すシーンとか(日本では放映禁止であろう)、次々に死体が運ばれて行く様が映し出される。
壊れた建物も多いようだ。
やっぱり「ラダックでこんなことが起きるとは前代未聞」と解説されている。
夏には、この辺りに雨が降ることはあるが、降ってもその量は少ないのが普通だ。
大雨など極めて稀な現象と思う。
それほど、乾燥しているのがラダックだ。
鉄砲水は夜中に起きたと言う。
画面を見ると、至る所の崖から土石流が流れだしている。
被害はレーの南にあるチョクラムサール地区に集中しているようだ。
チョクラムサールはチベット難民キャンプがあるところだ。
確かに川の近くにチベットの学校があったが、子供たちは全員無事という。
今のところ、チベット人は1家族の家が流され3人現在死亡が確認され、他数名が行方不明とのこと。
何だか、不思議なほど、いいことだが、チベット人の犠牲者は少ないようだ。
もっとも、現地のラダック人をチベット人と数えているのかどうか?
が確かでない。
どうも、思うに裏山を含めたレー一帯に夜中、異常なほどの集中豪雨があって、それが下流のチョクラムサールを直撃した、のではないか?
あるいは、チョクラムサール周辺のみに集中豪雨があったのかもしれない。
どちらにせよ。インダスが氾濫したのではなさそうだ。
洪水というより、土石流に流された場所が多いようにみえた。
ところで、日本からの情報によれば、レーには今16人の日本人がいるというが、全員の無事が確認されたそうだ。
16人はちょっと少ないように感じるが?
それにしても、
知り合いの方がラダックに、今行ってるという人もいるかもしれないが、日本人は無事と言うことです。
少し前には法王が一山越えたヌブラ(ヌップラ)に行かれていた。
8月からはリチャード・ギアが確かラダックに撮影のために入ると、聞いているが、その辺のニュースは入ってないので、幸いまだ入ってなかったと思われる。
すべての犠牲者に合掌。
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<ガンデン・ティパからの手紙が公開された>
ドクター・中松Xガンデン・ティパ騒動など、あまり話題にしたくもないのだが、相手は今やけんか腰。
事務所もさぞ頭の痛いことでしょう。
ドクター側は、代表部の翻訳は意図的にゆがめられていると主張している。
で、代表部がガンデン・ティパの手紙をみんなに読んでもらえるようにと、容量たっぷりで公開された。
以下その手紙。
http://www.tibethouse.jp/news_release/2010/images/100801_gaden_letter_l.jpg
以下の代表部訳と比べてみてほしい。
「ダライ・ラマ法王日本代表部事務所 ラクパ代表へ
最近の中松氏との出来事に関して、ご連絡を頂きどうもありがとうございます。この件に関して説明させていただきます。
中松氏とは以前からの面識があるものでもなければ、特別な関係をもっているものでもありません。常時、私のところには様々な方がいらっしゃいます、彼もそのひとりにすぎません。私が彼をわざわざここまで呼んで、帽子と金剛大阿闍梨の地位を授けたものでもありません。誰もが知っているように、ガンデン座主にそのような権限もなければ、伝統的風習もありません。彼は帽子を持参し、写真を撮らせてください、と私のところにいらっしゃいました。その彼の希望にそっただけです。その後、一部の会員に渡すための賞状にサインしてくださいと頼まれ、サインをいたしました。中松氏が私およびゲルク派の名前を装い、金剛大阿闍梨の地位を授かったという情報を流すことは正しくありませんので、各関係者に正しくお知らせいただきますようお願い申し上げます。この件に関してのすべての権限は、あなた(ダライ・ラマ法王日本代表部事務所代表)に委ねます。ご協力どうぞよろしくお願い申し上げます。」
チベット語手紙の題8行目が日本語訳の太字部分あたる。
細かい話だが、肝心な部分なので少しだけ解説する。
日本語「一部の会員」のところチベット語の「ཁག་ཅིག་」は「一部」の時もあるし「一人」の時もある。
日本語の「賞状」となってるところ、チベット語の「ལག་འཁྱེར་」は「賞状」のことを指すこともあるが、「証書」の時もある。
これぐらいしか、問題?となりそうなところは何もないと私は思う。
ただ、「ガンデン・ティパは(シュクデンかも知れなくて)嘘を言ってるのだ」と言うことになれば、話は全く別だ。
チベット語の読める人是非読んで、チェックしてみてほしい。
その後、コメントして下さい。
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最後は楽しい話。
昨日もお伝えした、チベット国旗仕様のトヨタ・レーシングカーの話。
もう一台見つかりました!
http://www.sponsafier.com/#/gallery/view/362097
こっちの「I LOVE TIBET号」のほうが、国旗に宝珠と雪獅子も描かれ、チベット語でボンネットに「ぷぅ らんつぇん(自由チベット)」と書かれ、屋根にも「ぷぅ(チベット)」と書かれていて、いいと思うのですが、何だか票の集まりは昨日の「DALAI’S DREAM 号」の方が、断然、票は集まっているようだ。
これは、先にphayul等が宣伝した車であったことと、「I LOVE TIBET号」には英語表記が全くなくて何のことか分かんない人がいるからかな?と思う。
何れにせよ、毎日一回は新しい票を入れることができる。
現在「DALAI’S DREAM 号」は部門内12位とか、部門別で10位以内に入れば、決勝に行けます。
RFAで作者たちは二人とも、目的は「チベット問題を世に知らしめすためだ」とはっきり言ってます。
みんなに宣伝して1,2位独占を目指しましょう!
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)