チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2010年6月8日
玉樹地震、中国人画家の作品《大地》
北京の画家・劉毅の作品《大地》(200cm×450cm、2010年)
6月1日付けウーセルさんのブログより。
http://woeser.middle-way.net/2010/06/blog-post.html
(以下翻訳U女史)
この作品には、地震で被災した衆生を僧侶が救援する様子、そして尊者ダライ・ラマ法王に対するチベット人の信仰と切実な期待が描かれている。
ダライ・ラマ法王のイメージが、2010年、中国の画家の筆のもとに描かれたのである。
劉毅氏の連作には《1989》、《天安門》、《聖地ラサ》、《大地》などがある。
2007年のブログでも、氏の連作《聖地ラサ》を紹介した。
http://map.woeser.com/?action=show&id=177
“数多の画家が住む北京・宋庄在住の彼にとって、どんな画家が売れ、何がタブーとされているかは基本常識。しかし劉毅にとって芸術とは、商売でも無ければ職業でもない。彼の確かな理念とは、自らの立地点の堅持であり、欲望の克服なのだ。そしてこの理念とは彼にとって、単なる声にとどまらない。今まさに難路を行く彼の足跡なのだ”(王力雄)
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)