チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2010年5月3日
マチュ中学の生徒たちがハンストに突入・今日12日目
<先月22日より、マチュ中学校の生徒たちは、解任された3人の教師の復職を要求するハンガーストライキに入った>
5月3日付パユル、ダラムサラ:
http://phayul.com/news/article.aspx?id=27230&article=Machu+middle+school+students+go+on+hunger+strike%2c+demand+sacked+teachers’+reinstatement
マチュ出身の研究員ドルカ・キャップ(在ダラムサラ)によれば、甘粛省マチュ中学校の生徒たちは、先月22日より、自分たちが行なったデモの責任を取らされ、現在も拘束されている1人のチベット人教師を解放し、2人の解雇された教師の復職を要求する、座り込みハンガーストライキに入った。
当中学の校長であったキャプチェン・デドルと彼の2人のアシスタント、ド・レとチュヨン・ツェテンは今年3月14日にこの学校で行なわれた生徒たちによる独立要求デモの後、解雇された。
チュキョン・ツェテンはその後当局に拘束され、今も行方不明という。
生徒たちはさらに、学校のカリキュラムの中に共産主義思想と政策の学習を強制的に組み込ませることをやめるように、という要求も掲げている。
一方、4月の第4週中に、2人のチベット人生徒が退学処分となった。
2人は3人の教師の復職を要求し、先に3月14人のデモを先導したとして逮捕、退学させられた2人のチベット人生徒、ツェリン・ドゥンドゥップとトゥプテン・ニマを擁護する発言をしたとして退学させられたという。
マチュ中学の生徒たちは4月3日にも解雇された教師の復職を要求するデモを行なっている。
http://blog.livedoor.jp/rftibet/archives/2010-04.html?p=2#20100412
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)