チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2010年4月5日
ボブ・ディラン中国公演不許可/ギャワ・カルマパEUツアーキャンセル
あのボブ・ディランの中国公演が禁止された。
http://phayul.com/news/article.aspx?id=27046&article=Bob+Dylan+cancels+Asia+tour+after+Beijing+rejection%3a+report
ボブ・ディランと言えば、私たちが高校生のころ、ベトナム反戦デモに行く前後に聞いたり、歌ったりしてた。
浜田省吾くんもよく歌ってた。
“The Times They Are A-Changin'”
“Blowing in the Wind”
とか。
ボブ・ディランは3月には日本でコンサート開いていたらしいですが、そのあと予定では台湾、ホンコン、そして上海と北京でコンサートを開くことになっていた。
しかし、中国政府の許可が下りず、ついでに台湾、ホンコンのコンサートもキャンセルとなったそうだ。
2年前に、Bjorkが上海コンサートの最中、「Free Tibet!」を連呼したことが影響しているらしい。
ボブ・ディランは反戦、平和運動家として超有名なので、中国は警戒したというわけだ。
彼は今回の中国公演に大層期待していただけに失望も大きかったとか。
中国の進んだ若者たちの間でダライ・ラマが人気と聞いたが、ボブ・ディランも密かに支持されているにちがいない。
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断られたと言えば、ギャワ・カルマパも5月終わりから6月初めにかけて予定されていた、ヨーロッパ9カ国訪問がインドが再入国ビザを出さないということでキャンセルとなった。
http://karmapaeurope.wordpress.com/2010/04/04/visit-cancelled/
インド政府は嘗てよりギャワ・カルマパの移動については特にきびしい。
もちろん、中国政府の圧力もあるが、カルマパに関する転生論争の影響もあると思われる。
もう一人の転生者を本物とするシッキム、ルムテック・ゴンパのシトゥ・リンポチェの方がインド政府には力があると聞いている。
準備万端整えて待っていた、カルマパ・ファンたちは大層がっかりしたことであろう。
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以下ロンドンの若松さんからのお知らせ。
映像に関心のある方はご連絡ください。
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チベットやアジアの文化を紹介する映画祭やイベントのキュレーターであり、” Day For Night ”というNPOの代表Sonali Joshiさんが,現在日本に滞在中です。
様々なチベット映画祭や、イベントを企画する彼女は13日まで日本に滞在されます。日本でチベット映画祭やその他イベント企画の大小に関わらず興味のある方に是非お目にかかりたいとの希望ですので、コンタクトをとられてはいかがでしょうか?
彼女は7日から9日まで京都に滞在、その後また東京に戻られて13日にロンドンへ帰国されます。
Sonali Joshiさんのメール;sonali@day-for-night.org(英語/フランス語)
日本語でのお問い合わせは若松までどうぞ;
eliwakamatsu@googlemail.com
昨年ロンドン大学で行われた
Re-Imagining Tibet: Transnational Identities & Representations「チベットのイメージを再考する;国境を越えたアイデンティティーと表現」と題されたプログラムでは、
米コロンビア大学チベット学教授Professor Robbie Barnettや
オックスフォード大学、社会文化人類学者Dr Clare Harris、Dr Dibyesh Anand
ウェストミンスター大学、国際関係学(インドー中国間専門)を迎えて
チベット的表現を映画、文学、アートや建築を通して掘り下げたもので、大好評でした。
*チベット 映画祭については、、” Day For Night ”のサイトでモットご覧頂けます。
www.day-for-night.org/tibetfilmfestival.
*こちらは人物紹介のページです。Sonali Joshiさんについて;
www.day-for-night.org/who-are
*3月13-14日に韓国ソウルで開かれたランゼン コリアとのコラボ;フリーチベット映画祭;
www.freetibet.or.kr
お知り合いの方にも、ご転送ください。よろしくおねがいします!
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)