チベットNOW@ルンタ

ダラムサラ通信 by 中原一博

2010年3月21日

ダラムサラの野鳥・その10

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Kalij Pheasant(Lophura leucomelamos) 70cmKalij Pheasant(Lophura leucomelamos) 70cm
今日は日曜日ということで、久しぶりにダラムサラの野鳥シリーズをエントリーする。
(写真は是非クリックしてご覧ください)

久しぶりにダラムサラの家に帰って窓の外を眺めていると、まるでそこは大きな鳥かごの中にいるごとく、次から次へと色とりどりの野鳥が元気よく飛び交かっているののだった。
日本やネパールのどこよりもここが一番野鳥が集まる場所に思える。

すでに撮ってブログにも紹介したことのある鳥が多いのでもう撮ることもないのだか、それでも今回日本で明るいレンズ(ニコン70~200mm,F2.8)を手に入れたので試し撮りを始めた。
確かにかつてのF5.6と比べると、シャープさに相当の差があるようだ。
でもプロ仕様にはまだまだだけど、、、

最初の写真に写ってる、大きな鳥はこの辺で比較的ポピュラーなキジ。
日本のキジとはしっぽや色合いが随分違うが、オスの眼の周りが真っ赤なハート形にできているのは一緒だ。

朝晩一家族が家の周りに現れる。

Plum-headed Parakeet (Psittacula cyunocephala) 33cmPlum-headed Parakeet (Psittacula cyunocephala) 33cm
オーム(インコ)もいろいろだが、この辺りまで登って来るのは少ない。
真っ赤な頭が特徴のこの小型のオームは群れをなして、緑色の弾丸のように素早く谷間を飛翔する。

写真は、一羽が庭の細い竹に停まって揺れながら若芽を食べているところ。

Great Barbet (Megalaima virens) 33cmGreat Barbet (Megalaima virens) 33cm
この派手な大型の鳥は一年中この辺に沢山いる。
大きな口で大きな鳴き声を上げて目立つ。
これが来ると他の小鳥たちは逃げていく。

Blue-throated Barbet (Megalaima asiatica) 24cmBlue-throated Barbet (Megalaima asiatica) 24cm
上のBarbetに比べるとこちらは小型でおとなしい。
窓の前にある桜の木には今、真っ赤なサクランボが沢山ぶら下がっている。
これがこの子の好物。
新緑の木の葉のような緑の身体、喉と頬が空色、おでこと頭頂はよく熟れたサクランボの赤、その周りには白黒の縁取り、というようにこの子はまるでこのサクランボを食べるために代々努力してきたかのようだ。

日本ではゴシキチョウと呼ばれている。

Verditer Flycatcher (Eumyias thalassina) 15cmVerditer Flycatcher (Eumyias thalassina) 15cm オス
秋から冬にかけて姿を見かけなくなっていたこの「青い鳥」。
この頃また沢山見かけるようになった。

春だからか、この鳥に限らずオス・メスで追いかけっこしている姿が目立つ。

Chestnut-bellied Rock Thrush (Monticola rufiventris) 23cmChestnut-bellied Rock Thrush (Monticola rufiventris) 23cm オス
日本のイソヒヨドリに似る、こちらも「青い鳥」。
上の「青い鳥」は家の巣箱に巣を作るぐらいこの辺ではポピュラーだが、こちらの「青い鳥」を見かけることは稀だ。
去年から三度見かけただけ。

こちらも深い青のグラデが美しい。

名称不詳名称不詳 18cm
上の6種はすでに紹介ずみのものばかり。
以下の4種は今回新発見されたもの!
もう200種以上をコレクションしたので、新発見は稀なことなのだ。

新発見のせいか名前が不明の子が多い。
これはツグミの一種と思われる。

名称不詳名称不詳 15cm 
ルリビタキのメスに似ているが、しっぽが青くない。
日本のシマゴマに似ている。

メスか幼鳥の可能性が高い。

Yellow backed Sunbird/ Female (Aethopyga siparaja) 10cmYellow backed Sunbird/ Female (Aethopyga siparaja) 10cm
小さな小さなハチドリ。
これはメスでオスは鮮やかな赤色だ。

オスは一般にメスより派手な色や羽根を持つ種類が多い。
目的は同種のメスを引きつけるためだが、目立つことは他の天敵から狙われやすいということにもなって、一般にメスより短命なのだそうだ。

オス・メスの体色や体型の似通った種の番いは一生連れ添うケースが多いという。
これに比べ、一般的に、オスがメスに比べ明らかに派手なタイプの番いは長続きしないという。
この話、もうしたよな。

Spot-winged Tit /Crested Black Tit (Parus Melanolophus)11cmSpot-winged Tit /Crested Black Tit (Parus Melanolophus)11cm
これも非常に小さな鳥。
カラ(ガラ)のタイプはここにもいろいろいるがこの種は珍しく、昨日始めて出遭った。

筆者プロフィール

中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro

1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)

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