チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2009年12月7日
続・成田空港籠城中の馮正虎さんについて
まず、昨日お伝えした、成田空港滞在中の中国人、民主人権活動家馮正虎さんをレポートしたCNNの映像を、
次に、サーチナの記事。
<成田空港で1カ月篭城中の中国人~日本メディアが報道しない不思議 >
2009/12/03(木) 18:35
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=1203&f=column_1203_003.shtml
成田空港で約1カ月籠城中の人権活動家、馮正虎さんのことをご存じだろうか。
馮さんは上海の陳情者への法律相談など地道な人権擁護活動を続けてきた人だ。天安門事件当時、民主化運動の武力弾圧を批判したことがある。今年2月、当局に41日間監禁されたのち、出国を条件に釈放された。
とりあえず当局が神経を尖らしている天安門事件20周年(6月4日)が過ぎるまで、昔留学したことのある日本に滞在したが、そのあと帰国しようとしたら、中国の入国を拒否された。11月4日までに8回帰国を試みたが全部未遂におわった。馮さんはこれに抗議するため最後に上海から強制送還されたあと日本への入国を拒否し、成田空港第一ターミナル南ウイングの制限エリア内で籠城生活を始めたのだった。
その生活ぶりがツイッターで発信され、Twitter(ツイッター)でこの抗議活動を知った世界中の人権活動家が支援を開始。欧米、香港、台湾メディアが連日取材しネットでも話題になっている。中国国内でツイッターは読めないが、在外華人がブログなどで転載し、中国人の間でも「馮さんの帰国を許さないとは、中国の恥だ」と応援する声が盛り上がっている。
ところが日本は当事国なのに今ひとつ報道が少ない。せいぜい朝日新聞が夕刊で紙面を割いたぐらいだ。
馮さんは成田空港記者クラブを対象に会見も開いたし、日本の記者から個別取材もたくさん受けたという。しかし記事の扱いは小さい。どうしてか、と成田空港の広報に聞いてみたら「政治難民の問題など切り口が難しいんじゃないでしょうか」という。
考えようによっては日本は被害者だ。中国の人権問題がたまたま日本で発生した。空港側としても、いわれなく一部施設を占拠され正直迷惑な話だろう。かといって強制排除すれば、批判をうけること間違いなし。
これは日本が国際的な人権問題に対して、その国の内政としてあまりかかわってこなかったツケだと思う。しかし人的往来の頻繁な今、隣の国の人権問題が自国の問題にもなりうる。これを日中問題として公式に中国政府に善処するよう、日本政府はどうして強く求められないのだろうか。
日本政府の対応も国際社会の目に広くさらされている。馮さんが病気になって倒れるまで座して待つ、というような態度だと、あとで恥をかくのではないだろうか。(執筆者:中国ウォッチャー 三河さつき 編集担当:水野陽子)
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最後に、瓜子さんが調べてくださった彼を応援するための連絡手段等。
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朝日さんは少しだけ報道されたようですが、産経さん、毎日さん、読売さん、共同さん、時事さんに東京さんその他、テレビ局とかも報道されないのでしょうか?
外国メディアが報道してて日本のメディアが報道しないというのはどうにも変ですよね。
この国に世界の人権問題について興味を持ってもらうことは早々諦めているが、
そんなに急いで中国に併合してもらいたいと意志表示することはないとおもうのですが。
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)