チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2009年11月13日
オバマ大統領の中国訪問は15日からでした、ボケててすみません。
前回のエントリーに何ともお恥ずかしい間違いを書いたまま、二日以上自分のブログを開けることなく過ごし、今やっと訂正と言うわけです。
「12日にオバマが中国に行く」などと自分で勝手に考えたわけではなく、もちろん英文のそんな文章を読んだからそう思ったのでしょう。
よく確かめずにあほなこと言って済みませんでした。
オバマ氏は確か今日から二日間だけ日本でしたね、中国は15日から18日までの四日間が中国ですよね。
今じゃ中国が日本の倍大事というわけでしょうか?
ところで、最近気づけばチベット関係のニュースは日本にも確実に増えて来たと感じます。
産経さんと共同さんを中心に大手も頑張ってくれてる。
日本にチベット関係の情報があまりに乏しいと感じ、去年の春から突然始めたこのブログだが、もうニュースなどは特別のものでなければいろんなソースから結構日本にも流れ始めたようだから、ニュースは減らして行こうかなとも思います。
以下、そんな具合にすでに日本語になってるニュースの一つ。
一番笑えるやつです。
<ダライ・ラマ面会 強くけん制>
アメリカのオバマ大統領が、今月15日からの中国訪問を終えたあと、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世と面会するのではないかという見方が出ていることについて、中国外務省の報道官は「オバマ大統領ならば、ダライ・ラマ14世の活動に反対する中国政府の立場が、より深く理解できるはずだ」と述べ、強くけん制しました。
アメリカ政府は、先月、オバマ大統領とチベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世の面会について、「互いに合意した時期に行う」と表明しており、オバマ大統領は、就任後初めてとなる今月15日からの中国訪問を終えたあとに、面会を実現させるのではないかという見方が出ています。これについて、中国外務省の秦剛報道官は、12日の定例会見で、ダライ・ラマ14世を「かつてチベットで奴隷制度を実行していた人物だ」と非難しました。そのうえで、初の黒人大統領であるオバマ大統領が、かつて奴隷解放政策を進めたリンカーン元大統領を尊敬していることを指摘し、「オバマ大統領ならば、ダライ・ラマ14世の活動に反対する中国政府の立場が、より深く理解できるはずだ」として、面会をしないようあらためて求めました。中国政府は、オバマ大統領の中国訪問を歓迎していますが、一方で、チベット問題ではアメリカ政府を強くけん制した形です。
NHK 2009年11月12日
http://www3.nhk.or.jp/
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オバマ氏は胡錦濤に会ったら、まずこの外務省報道官の発言はただのジョーク(或いはブラック・ジョーク)なのかどうか確認してから話を始めたほうがいいんじゃないでしょうか。
どうせ、オバマ氏も今回人権の話で成金を不機嫌にさせる気はないでしょうが、言い訳に、「平気でこんな発言をする政府に人権の話をするのも馬鹿らしいと思ったから、、」なんて言うつもりでしょう。
結局、インド政府に対しても、アメリカ政府に対しても普通の常識(ジェントルマン)では考えられないような言葉を使うというのも効果があるわけです。
相手に初めからまともな話の希望を全く持たせないことで徒労感を与えることができるわけです。
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)