チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2009年11月10日
ラモ・ツォさんに会って日本での上映会のことなど報告しました
今日ラモ・ツォさんに会って、チベット女性協会が作ったビデオの日本語版「ラモ・ツォ、悲しみの湖をわたって」が日本で上映されたこと、会場でも多くの人がドゥンドゥップ・ワンチェン氏の解放を訴える手紙をオバマ大統領や日本の首相宛てに送ったこと、世界中で解放運動が盛り上がっていることなどを報告しました。
もちろん喜んで何度もうなづいていました。
写真はその報告のせいで笑っているのではなく、笑わせてくれる連れの岩佐監督以下4人の日本人を見て笑っているところです。
岩佐監督、くうくう殿、鈴木さん、田嶋さんがダラムサラに来られた日からこの季節にはあり得ないことに天候が荒れ、冷たい雨が降る日が続いています。
今日は4人に「朝8時にバス停でラモさんに会うから集合してください」と前の日に言っておきながら、朝雨が止まないので自分がバイクに乗りたくないというだけで勝手に「きっとこの天気ではラモ・ツォさんもパン売ってないだろうからラモさんは明日にしましょう」と言った。
10時ごろ他の人に会うためバス停に行くと、なんとラモさんはちゃんとパンをまだ売っていた。
いつもなら9時には全部売れて家に帰れるところを天気が悪くて売れ行きもよくなく10時近くまで座っていたのだ。
そうか、こんな寒い日にも構わず朝から座っていたのか、、、と私とはまるで根性が違う、というか環境が違うと痛感した次第です。
残りのパンをみんなで平らげ、その後ラモ・ツォさんの部屋にお邪魔して、いろいろ雑談をしてきました。
ドゥンドゥップ・ワンチェン氏が最近獄中で書いた手紙のことももちろん知っているとのことでした。
部屋に帰るとビデオにも登場する姪のソナム・ワンモが待っていました。
くうくう殿は彼女の写真を撮りまくっていました。
最後のおまけ写真は監督がラモ・ツォの手を握り、というかメロメロ状態で彼女の手に依りかかっておられるところです。
丁度偶然、何かおめでたいことがあったかのように、二人の背後には「Apple Wine」の特大ボトルが置かれていました。
監督はきっとこれでいい映画を作って夫の解放運動に助力してくださることでしょう。
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)