チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2009年6月6日
サカダワ期間中寺院に近づくな、と中国当局
<中国当局はチベットの聖月サカダワ中の宗教儀式参加への規制を強化した>
ダラムサラ6月4日付phayul :
サカダワ中の善悪の行為は(何)倍増されるとチベットでは信じられていることは先日お知らせしました。ダラムサラでは5月25日の第一日目から毎日ツクラカンに僧・尼僧が大勢集まり法要が行われています。
チベット内地より亡命政府に入った情報によれば、ラサでは関係省庁が其々政府職員や地域の住民を集会に呼び出し、このサカダワの期間中特に職員や学生は寺院などの宗教施設に行くことを禁止するとの命令が伝えられた。
この規制はサカダワの中日(15夜・満月)を前に出されたものだ。チベット人たちはいつもであればこの日には最寄の寺院・僧院に必ずお参りに行き、お経をあげたり五体倒地したり布施したりと忙しく、この日とばかりに善行を行うものだ。ラサのジョカンは数千人の参拝者でにぎわう。
ラサ当局はこれに合わせて私服警官や武装要員を増やし、警戒を強め、特に外人の動向にも目を光らせているという。
チベット人たちは再び、家族や親戚の中に子供をインドや他の外国に送っている者はいないか?先にインドに行って帰ってきたものはいないか?を尋問され、もしもいる場合はその家族の状況や連絡方法などの詳細を聞き出されるという。
このような関係当局による規制強化尋問キャンペーンは昨年3月以来少なくともこれで8回目であり、村の委員会レベルではすでに10回目であるという。
当局の規制強化は3月10日のような政治的記念日だけでなく、このような宗教的祭日にも適用される。例えばロサ(新年)やモンラム祭の期間中、法王や11世パンチェン・ラマ=ゲンドゥン・チュキ・ニマのお誕生日等にである。
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中国は人が善を積むことも妨げようとするのですね、、、
中国人のためにも、早く、チベット人はチベット内に来た中国人をチベット化させるしかありません。
明日が確かそのサカダワの15日目だと思います。
皆さんは善行を許されていますから、何か良いことをするよう心掛けましょう。
善とは幸せの素のことです。
法王はヨーロッパで毎日ご活躍です。今日はフランスでオバマ氏とニアミスだったようです。
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)