チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2009年5月27日
<サカ・ダワ>始まる
法王は昨日5月26日、ダラムサラのツクラカンにお出ましになり、前日の25日から始まった<サカ・ダワ(チベット歴の四月)>の法要を執り行われました。
僧、尼僧をはじめ数百人のチベット人が集まりました。
チベットでは、この<サカ・ダワ>の15日(満月)にブッダ・シャカムニが生誕し、成道し、涅槃されたとされ、従ってこの月は一年で一番大事な月であり、この月に行った徳・不徳は倍増されると信じられている。
その倍率は聞く人によって違っていて、2倍から10倍、100倍、十万倍と言われる。
チベット内地では、この月の前に地中の虫を殺す恐れのある農作業を終え、寺・僧院に行き布施をしたり、乞食に布施したり、巡礼に出たりする。
ダラムサラではとにかく最低、この月だけは肉を食べないと言う人が多いようです。
今月は特に意識的に悪いことをせずに、善いことをするようにお互い努めましょう。
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)