チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2009年5月19日
死刑囚二人の死刑執行が近いか?
TCHRDは5月16日プレス・リリースを出し、二人の死刑囚の死刑執行が近づいていると警告し、各国政府、各種人権支援団体が中国政府に対し、彼らを正当に扱うよう圧力をかけてほしいと要請している。
http://www.tchrd.org/press/2009/pr20090516.html
この中でTCHRDは、中国は先週、国連の47カ国による人権委員会のメンバーに選出され、人権を守り、促進することを約束し、自らも「2009~2010年人権擁護行動計画書」と言うものまで発表し、死刑囚は特に慎重に審議されるべきことを明記しているにも関わらず、今だ秘密裁判が開かれていると非難した。
TCHRDによれば、去年以降のチベット人の逮捕者は今までに235人に登り、
内、5人(内2人は2年の執行猶予付)死刑、10人が無期懲役、130人が10年以上の刑期を受けているという。
このほかRFAの記事には、
二人の死刑囚ロプサン・ギェルツェンབློ་བཟང་རྒྱལ་མཚན་氏とロヤ(ック)ལོ་ཡག་氏がもしも上級法院への控訴をしていなければ(できなければ)、自動的にケースは上級法院、最高裁に上げられ、通常であれば、この手続きにはおよそ6週間かかると言う。
彼らの判決は4月8日に下されたので、既にこの6週間がまさに近づいており、安否が気遣われるところだ、と書かれている。
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)