チベットNOW@ルンタ

ダラムサラ通信 by 中原一博

2009年5月9日

法王ダラムサラにお帰りになる

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9.5.09ダラムサラにお帰りの法王法王は先ほどダラムサラにお帰りなさいました。

今日は道に出てお迎えする人の数がいつもより多かったようです。
法王は今月末にヨーロッパに行かれるまで、ダラムサラにいらっしゃると思われます。

昨日新しく発表された、法王のダラムサラでのスケジュールがあります。
6月24日と25日、ダラムサラのTCVで法王はこのところ毎年行われている、チベットの若者を対象にした仏教講座を今年も行われるそうです

去年はホールの中に入ることができなくとも、TCVの校庭にテントが張られ、前のスクリーンに法王の講義がライブで映り、日本語の同時通訳をマリア(さん)がやって、と言う具合でした。
内容は相当に濃いものでした。
今年も今年と同じなら日本人も参加されるとよろしいかと思います。

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アムド、ラプラン中等学校でのデモ次に左の写真ですが、これが4月末に行われたラプランの中級蔵族学校のチベット人生徒による中国に対する抗議デモです。
VOAテレビが流したものを映したので変な写真になっています。

ラプラン中学のデモ子どもたちの前に中国軍のトラックも映っています。

ジグメ・ギャツォVOAにチベットの状況、刑務所内での拷問などについて話すことにより、再逮捕され、最近解放されたラプラン僧院の僧侶ジグメ・ギャツォ氏の話と映像を昨日お知らせしました。

そのジグメ氏の気になる近況をRFAが伝えています。
http://www.rfa.org/tibetan/sargyur/china-arrests-three-youths-in-amdo-ladrang-05082009210027.html(下段)

彼は今僧院内の僧房にいますが、度々突然警官が押し寄せ、部屋を捜査すると言って荒らして帰る。
また一週間に一度必ず警察署に行って書類にサインすることを義務付けられているそうです。

嫌がらせは続いているようです。

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最後は中国の悲しいお話です。

中国、人身売買目的の誘拐組織を大量摘発…女性、子供を保護
http://sankei.jp.msn.com/world/china/090509/chn0905091013000-n1.htm

2009.5.9 10:11
 【北京=矢板明夫】中国国内で最近、女性や子供を誘拐する事件が多発していることを受け、中国公安省は4月上旬から全国規模で集中捜査を開始、5月初めまでの約1カ月間に72の誘拐グループを摘発し、誘拐された女性214人、子供196人を保護した。同省刑事捜査局の杜航偉局長が9日までに中国メディアに明らかにした。

 中国で発生する誘拐事件は、欧米や日本でよく見られるような被害者の家族に身代金を要求するケースは少なく、ほとんどが人身売買を目的としている。中国政府が30年前から推進している1人っ子政策により、農村部での男女バランスが大きく崩れたことが誘拐事件多発の背景にあると指摘する声は少なくない。

 男尊女卑の観念が強い農村部では、1人っ子政策が実施された直後から女児の堕胎が後を絶たず、当局の統計でも最近の新生児の男女比率は120対100よりもさらに不均衡になっている。それに加え、都市部に出稼ぎにいく若い女性が増えており、とくに内陸の農村部では深刻な嫁不足の状態となっている。

 今回摘発されたケースの中でも、誘拐グループに「仕事を紹介する」などといわれ、農村部に嫁として売り払われた若い女性が多くいた。女性の値段は地方によって大きく異なり、最も安い貴州省などでは1人5000元(約7万円)程度にしかならないという。

 誘拐される子供も同じく農村部に売られることが多い。嫁不足から結婚できない男性が跡取りとして男児を必要としていることから、男児の方が女児よりも高い値が付くようだ。4万元(約56万円)で売買されたケースもあると伝えられる。

 こうした誘拐犯罪は省をまたぐことが多いため、横の連携の少ない各地の警察はこれまで、捜査が難航することが多く、犯行グループを摘発することは少なかった。しかし今回、公安省は全国規模で専門のプロジェクトチームを作り、各地の警察をまとめて統一行動を取ったため、大きな成果につながったという。

 公安省では「今回はあくまでも中間報告であり、プロジェクトチームによる捜査は今後も続ける」としている。

筆者プロフィール

中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro

1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)

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