チベットNOW@ルンタ
ダラムサラ通信 by 中原一博
2009年4月28日
ノルウェーは中国の圧力に屈せず
ノルウェーは60年代から留学生を中心に亡命チベット人を受け入れ、亡命政府と法王を国家レベルで援助し続けています。
ノルウェー国会はEUの中でもチベット問題に関してこれまで安定した先導役を務めています。
この辺はこのところ手の裏を返したフランスとは違うのです。
以下そのノルウェーの話です。
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<ノルウェー国会は中国の使節団とのレセプションをキャンセルした>
http://phayul.com/news/article.aspx?id=24555&article=Norwegian+Parliament+cancels+reception+for+Chinese+Delegation
phayul,Dharamsala,4月28日、
中国の使節団の訪問にあたりノルウェー国会が主催することになっていた昼食会がキャンセルされた。
これは中国側がこの日のノルウェー側の歓迎委員長が、ノルウェーのチベット委員会とチベット議員連盟の委員長でもあることに抗議したからだった。
ノルウェー・チベット・コミティーのプレス・リリースによれば、4月20日ノルウェー国会の議員であるOlav Gunnar Ballo氏は中国の使節団と歓迎の昼食会を開くことになっていたという。
しかし、olav氏は3月28日にノルウェー・チベット・コミティーの委員長に選出されていた。中国側は昼食会のホストを変えるようにノルウェー政府に要求し、さもなくば昼食会をキャンセルすると脅してきた。
これに対し、ノルウェー政府はホストを変えることはできないとして、昼食会を自らキャンセルしたという。
ノルウェー・チベット・コミティーは国会が「中国の圧力に屈っしなかった」としてこの決定を歓迎した。
Olav Gunnar Ballo氏は2008年11月の「ノルウェー国会議員チベット・中国調査隊」の隊長でもあった。
筆者プロフィール
中原 一博
NAKAHARA Kazuhiro
1952年、広島県呉市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。建築家。大学在学中、インド北部ラダック地方のチベット様式建築を研究したことがきっかけになり、インド・ダラムサラのチベット亡命政府より建築設計を依頼される。1985年よりダラムサラ在住。これまでに手掛けた建築は、亡命政府国際関係省、TCV難民学校ホール(1,500人収容)、チベット伝統工芸センターノルブリンカといった代表作のほか、小中学校、寄宿舎、寺、ストゥーパなど多数。(写真:野田雅也撮影)